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レニーハーリン監督「スキップレース」

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星3、9 ジャッキージョニーのアジアバディトリップ



カルチャーパブリシャー、角川配給。
レニーハーリン監督。



世界のアジアアクションスター、ジャッキーチェン。今や海外作品に参加傾向。

かたや主演のジョニーノックスヴィル。みなさま!
「誰?」
って思う方多数イルと思う。はやく言えば「MTVチャンネル」「ジャッカス」のホスト出演者から成り上がり俳優出世の方。テレビを気に入ったアメリカ映画界の悪趣味レジェンド、ジョンウォーターズ監督の最新作「ダーティシェイム」に大抜擢。
そこからシュワちゃん「ラストスタンド」から、本作へ到ります。

デイタイム、吹き替え版ジャッキーチェンならお馴染み、石丸博也さんで見てきましたあ。



注意往年の80、90年代のジャッキーを求める方は、見ない方が良いです。私は、年重ねてもジャッキー信者なのだ。

まず、久々明るい感じのジャッキーポリスもので良かった、

何より説教くさいとか
シリアス路線とか
アクション無しとか

近年ありました感じを払拭して、
「ラッシュアワー」のようなバディものにしながらも、
ジャッキーとジョニーのスタント盛り沢山な映画が、本作裏娯楽だ。

あの、あ、く、ま、で、刑事ものを期待しない、
熱血漢
推理ロジカル
対悪人
とかとかは、サブエピ程度。いつものジャッキーむりくりな収束あり。

基本裏テーマは、ジョニーノックスヴィルと体験しよう!ジャッキーのアジアな風習体験ロードムービーだ。もう、見所これ。

刑事とか
護送とか
アクション(勿論ソフトなやつあり)往年を希求しるのは、停止しよう。遅いけど、凄い!

ではなく、ジョニーとのスタントをガチでやります。ジャッキー。

なんで、本作ある意味ジャッキーのジャッカス化と言ってもかなり過言じゃない、いやジャッキーが、ジョニーに当て込んで、当て込ませたアクションを披露してます。

樽に入ってころがしたり
泥レスしたり
モンゴル相撲したり

ジョニーとのガチな演技がらみも笑えた。

ジョニーがジャッキーに

「もう!そのWikipediaみたいな解説いらないよ!」

みたいな突っ込みに大爆笑。確かに!ジャッキーの「アジアの鷹」シリーズは、そんなんばイントロデュースばかりだ。なんで自虐もジョニーのお得意な芸。

ジョニーは、「ジャッカス」にて
ショッピングカートに乗って爆走衝突したり
○ン○を蹴らせたり、ボール当てたり
ヒル食べたり
そんなガチユーチューバー的VTR満載番組のリーダーであります。

ほかファンビンビンさんが綺麗!端正過ぎて整形疑いそうなお綺麗さ。ジャッキーと数年契約していて、わからなかったんですが、
「新宿インシデント」や「新ポリ」にも出てました。

予告に流れていたマトリョーシカのギャグも笑えた。この戦闘女性の方、調べたらグレーシー柔術のトレーナーさんでした、びっくり!ジャッキーファイト必見。

ラスト恒例のNGシーン必見、松葉杖ジャッキーを見ると頭がさがる。なぜ、そこまでやるのか?ジャッキーありがとう!

冒頭のアクションは、思うにバスターキートンの家が倒れるアクションの進化形だと思います。
毎回ジャッキーは、バスターを越えるアクションいれるのが目標と言ってましたね。必見!

変わらずヒョイヒョイ段差飛び越え、飛び降りアクション必見!

ジャッキーとジョニーと御都合主義満載ですが、楽しいバディスタントアクション魅せてくれます。

監督レニーハーリンもそつなくこなしております。クレジットも決めまくり。

続編できないかなあ。
楽しく吹き替えも良く、笑えて良かったです。



さて
ジャッキージョニーのアジアバディトリップ

白石和彌監督「牝猫たち」

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星4、0 白石監督の池袋の猫たち



監督脚本白石和彌



70年代隆盛極めた「日活ロマンポルノ」

それをリメイクする新レーベル「ロマンポルノリブート」

劇場で「雨に濡れた女」「アンチポルノ」
DVDで「ホワイトリリー」「ジムノペティに乱れる」を見る。各レビュー済。

最後は、白石監督の「牝猫たち」。新作レンタル鑑賞しました。



いやあ!予想に反して、良かったなあ。

3人の池袋らへんの風俗嬢
それぞれのドラマ
それぞれの女優さんが、良かったなあ。

ロマンポルノの場合、やはり大事な点、女優さんなんだという事。あたりまえなんだが、。

本作リスペクトカメオ出演なさった白川和子さん。「昼下がりの団地妻」ロマポル第一号の女優さんだ。

セックスを撮る
裸体で喘ぐ
人に非ずだから俳優。

本作の猫のような絡みつく三者のラブな見所が素晴らしさだ。

訳ありな、ありえない、どこか同情100%のラブ、美知枝さんの一途ラブ。この男優さん!

なんかどっかで見たことあるなあと思ったら北野武処女作「その男凶暴につき」の名台詞

「どいつも、こいつも、○○○○だあ」
の吉澤健さんでした。「龍三と七人の子分たち」にも出演してました。調べたらなんと若松孝二組の俳優さんで、私が驚愕したホラー「復讐鬼」にも出演していたレジェンド俳優さんでしたね、びっくりびっくり!本作謎のしっとり叔父さんを演じている必見!

真上さつきの怒鳴りで本作は引きこまれた!ラブめいた感じも実際こういうラブいっぱいあるでしょ。
真上さんと対する若造の役者さんも良かったねえ。まさしく「タクシードライバー」のトラビィス的男のいらねぇラブお節介。

トロさーもんのご両人も苦笑するような、素のような演技必見!

本作を引っ張る井端珠里。ふらふらとディスる男へのラブ。不平憎悪は、ひょっとすると心の中ではつながっていたラブ。
池袋を憎む気持ちは、匿名に消えて、街に消える猫たち。ラストの素晴らしい街。なんか「めす市場」のリスペクトか?という指摘もありましたが、たまたまいや、苦肉の策か?いやオマージュか?

三人の牝猫のような乾いた愛にほどよくやられました。

本作のわらい部門、音尾琢真の店長もひっけん!ラスト笑ったなあ。「大泉劇団」チームナックスだったんだあ。

白石監督、若松組、中村幻児さんの「映像塾」出身の方だったんですね。私も資料取り寄せたなあ。書籍購入、入塾切望過去あり。

田中登の快作「牝猫たちの夜」をリメイクさせ、今の風俗具合を取り入れつつ、ロマポルリブートに相応しいラブを嬢に託した白石監督、とっても面白くて良かったです。



さて
白石監督の池袋の猫たち

ロマポルリブート中私のベスト2です!

白石監督ファンは!ぜひ!

イーライロス監督「グリーンインフェルノ」

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星3、7
イーライロスの食人族にあっちゃったあ。


18禁指定。
製作、脚本(ほか二人)監督イーライロス。



タランティーノ一門からひたすらホラーを撮り続けるイーライロス監督。

監督4作目のわりと寡作。

私の印象は、ロバートロドリゲスをさらに薄めたホラー監督にみえる。

屋内感染物の「キャビンフィーバー」

旅人は拷問!の監禁もの「ホステル」

「映画秘宝」記事からルッジェロデオダート「食人族」Tシャツを着たり

「ホステル2」でルッジェロを出演させたりと

ホラー少年をジで行く好奇心でマイペースなA級を避けて行くイーライ。
もはやリュックベッソンのようなフィルム作家に見えてきた様相だ。

劇場公開するかな?と思いきや、案の定DVDスルー。
2週間レンタル鑑賞となりました。



なーるほどなあ。
しっかりチョンパ
しっかりゴア結構長め
しっかり下品最悪キャラ、描写あり、ホラーファン必見!

音楽がねーちょっといかにもな盛り上げ系で残念。さすがにリズオルトラーニに発注は出来なかったようです。

食人族のルッジェロデオダート、元祖師匠はあの世界YouTubeDQN映像の始祖、ヤコペッティだ!

本家「食人族」音楽は、滅茶苦茶グルービィなサントラだが、どこか再発お願いします。YouTubeじゃものたりない。

だが、なんかDVDほしいか?と問われるとあんまり欲しくないホラーって感じ。

ゴア描写は、なかなかのエグさとやりくちで良かった。エロスも少なし。
手をじゃー直接ガブリンチョは、なかなか良かったなあ。

ところどころのチープCGも挟みながら(飛行機・蟻さんのくだり)、しっかり作った、真面目に作ったけど、なんか物足りない感、おかわり欲しい感じもあるイーライ作品でした。

ネット社会の大義発動やら
若者デモ(ドントシンク!アクト!に爆笑しかない。)
も絡めた、素晴らしい掴み。

あと隊長ひとり遊び、脱○、ちょいゲ○etcまあまあ低俗オンパレードのインフェルノフェノミノン状態(笑笑)

からのインフェル森に入ってからが、なんかねもっと滅茶苦茶グロって欲しかったなあ。

けど

確かに撮影大変そうですね、ウェブの撮影記事を読むと難儀したとのこと。

「食人族」宜しくのオマージュ焼き鳥串刺し複数カットあり。

後冒頭からなんだか不穏な低俗ネタ、キャラを丁寧ネタフリしておき
中盤物足りない弱めな落ち(死)が待つ

レビュー指摘にある
族の総長がマッドマックスとジョニデプに見えるのもなんか  

「あれ?」

って思っちゃったなあ(笑)

主演女優は、イーライ監督の嫁さんということで、完全ロバートロドリゲス「プラネットテラー」ローズマッゴーワン(今離婚ナウ)の頃と同じ事をしてます。

ラストもその向こう側もまあね。


いかんせん。こんな大真面目に今時「モンド・カニバリズム」映画をやるという

なかなかの破天荒で
大真面目なイーライロス
その志
応援していきたい!
お疲れさまでした。




さて
イーライロスの
カニバリズム村にあっちゃったあ

学生大義アクト編

ホラーファンだけどうぞ!

原一男監督「またの日の知華」

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星3、4 4人の知華



2004年、製作脚本小林佐智子。
監督原一男。



伝説を見るシリーズ。
今回は、日本ドキュメンタリー界の猛威にして大家の原一男監督。

軽はずみで借りてみたVHS。出てる人がただただ怖くてダビングしたテープを上書きにして消した。俺にとっての芯のホラードキュメント。奥崎よりもその後考えに考えるとこの対峙した監督が1番怖いかもと思い、本屋で何考えてるか知りたくなり書籍を買った。奥崎の孤軍奮闘共闘のわが戦いついて何があったのかドキュメントのエポックメイキング「ゆきゆきて神軍」

これを見てからレアビデオの過去作品を求めて各所血眼で探してみた70年代作品。

おれは ここに そんざいしているよ。しょうがいをみせるカメラに収めた処女作「さよならCP」(1972)

今や「ハメ撮り」の始祖と定義されるに到る。原監督の恋愛ドキュメント。私小説というより、1人熱情カメラ越しの痴話喧嘩いや真剣口喧嘩。初期の恐ろしいほどのもしやDQNラブドキュメンタリー。はやすぎたハメ撮りVTR「極私的エロス恋歌1974」こちらも見た時度胆を抜かれた。

上記2作品をビデオで見つけた時飛び上がるほどうれしかった。

そして90年代に入り蓋開くと賞総なめのとある小説家の巨像とフィクションと嘘ほんとを聞き正す「全身小説家」

すべて鑑賞。
最近SNSの活動を機に映像講師や新作も撮っているという噂。

私のレビューにもリツイートが監督自身から来た時刺されたかと思うほどの衝撃。

そんななか未見の私の中の伝説作品、原作品を見てみようシリーズ。

ドキュメンタリーを80年代より製作、発表してきた原監督が、
長期間かけ、
頓挫したり、
製作難航した本作。

映画記事を雑誌で拝読していた。あんまりピンともプンとも話題にならなかったような本作印象。

そんな伝説の作品を見てみようシリーズ。今なら見れる判る。

マイビデオ屋にこっそりあった本作、疾走プロダクション製作鑑賞しました。



なーるほど。
なんかまあ、全般的に
迷いなんかな?
なんか「ん?」ていうカットがわりとあり。
そのカットいる?とか
逆にその後の芝居みたかったのにバッサリ省略?みたいな不可解なカッツがあった。それで、ラストは、いらないような気がしました。 
シナリオ優先なのか?
依頼した俳優のためか?
わからないが、まとめるべくして置きにきたラスト吉岡君の出落ち、出演結末に蛇足感あり。桃井さんで終わって欲しかったなあ。

トッドソロンズが「おわらない物語」で同じ話を人種を変えて物語る作品を撮っていたが、原監督は、きっと知華を1人に演じて欲しくなかった強い理由があるはず。

まあ本作の疑念もたれたり、きっとかプロデューサーや映画会社に駄目出しされた訳がこの「4人の知華」たる最大肝のゆずれない所だとも、見ていて思った。

コレを劇場ではやれないだろうなあと見ながらやっぱり思った。また鑑賞後レビューを読むとやはり厳しいレビューにはこの「4人」の違和指摘があった。

物語は、
知華という女性のラブストーリー。しかも4人の女優が「知華」を演じる。

冒頭の

「ちぃかあ」(呼びかける男の声)

って原監督の声に聞こえましたが私だけ。

時は学生運動。
だが本作はそこからは離れている。ちょっと意外だった。原監督なら描きたい題材にも見える「学生運動」のこと。あくまでそれは知華のとりまく時代のながれのようであまり関係なく描かれている。なら必要とも思ったのも本心。

若き吉本多香美の知華。若き綺麗な吉本の知華。体操選手の少女からの吉本の若々しさはなんとなくリアル。

先生になり肉感的な絡みを魅せる渡辺真紀子の知華。この渡辺パートで田辺と喧嘩しそうなドラマパートがばっさりカットされて、かなりがっくりした。監督!迷いましたね?もしくわつかえなかったのか?疑問が残る。

それをつなぐ本作で悪を珍しく演ずる初期、田辺誠一。不貞な男であんまり見たことない田辺さんだった。

そして本作のむりくりでもきっといれたかったお祭りパート。金久美子のスナック知華。
お祭りのシーンだけ浮き立つような美しさ必見。
知華とあんまし関連関係無く独立したシーンに見えた。まあ若造の学生運動キャラをまじえたパート。

そしてこちらもレビュー指摘にあったし、私も思った圧倒的存在感の桃井かおりの知華の最後。
塩をまかれた夏八木勲とのラブ。
良きにせよ
悪しきにせよ
1番の桃井かおりをだされた知華
甘えて、べったりしつつ、
知華が桃井になり所帯じみた幼子をもつ知華になり、
ラストが唐突すぎて逆びっくりした。
ほんとにびっくり。していたまもなくエピローグに補完作業のようで、まあ納得。

ていうか逆に桃井パートで終わらせたら確かに、これだけ見つめさせた知華が

こんなバットエンドかい!

でも、私は良かった気がしますが、話しは、吉岡君が締めていく。

決して頭の中で4人の知華がつながる事はないのだが、まるで女優のアンサンブル所帯を持つ知華の流浪な恋愛模様にもみえなくもなかったが、。

絡みはほどなく無く
原監督はロマンポルノをやりたいのかな?とも思ったけど、そうでもない鑑賞後の感慨。

十年かけ「全身小説家」から書け、賭けた知華は、あまりにも
どこかオムニバスのような知華ラブに見えました。

正直この4人の知華がそれぞれハードに濡れ場があったなら、そこまで粘って撮れたらなあとか

確かに吉本さんだけで知華をやりきったならとか

渡辺さんの知華だけとても冷静なクールチカだとか

金さんは、風貌ソバージュと出番がすくなかったなあとか

桃井かおりは夏八木さんの髭ばかりさわるなあ、きっと触りたくてさわってるなあ、おちょくってる風にもみえるなあ、演出してないだろうなあとか。

見た後いろーんな~とかとかを考えた後の祭り感想だった。不足を補う知華への思いだったかも知れない。

もっと
熱烈で
激情で
エロスな
冷酷で
喧嘩しまくるかと思いきやね、原監督の諸作を見てきたものとして。
やけにしっかり、
魅せようと整えたドラマ、いやラブストーリーだった。整合性や肉感的なドラマやラブを描いた他日本映画(たとえばの五社英雄監督作品とかと比べても、)と比べると薄味にも見えた。

まとまらず
資金不足になりながらも
なんとか
ととのえたラブに
画面からは見える。
粘られない何かなのか?
女優とどう対峙したのか?とても気になったが、さぞ苦労した著しい不足を感じる。

だって神軍、奥崎と映画を撮った原監督。

にしてわ、

ほんと
均整のとれない
どこか
バラバラにしたような知華を魅せられた気がした。
満をじしたというより、
ようやく桃井や吉岡を使いフィルムをつなげたようにさえも見える。

つまり不足な感があったなあ。見ていてね

絶対理想の知華になってないと私は思った、原監督の心底そう重いに思う。

お疲れさまでした。

原一男の伝説のフィクションは、
どこか過不足ある知華の女模様にみえました。



さて
原監督の4人の知華

原一男ファンのみどうぞ!

北野武監督「アウトレイジ最終章」

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星4、2 北野武のラストアウトレイジカーニバル(特盛集大成レビュー)



製作バンダイヴィジュアル(1作目から協賛のバンダイさん)ほか。
撮影柳島克己。
音楽鈴木慶一。
衣装黒澤和子(黒澤明、娘「アウトレイジ」シリーズ担当)
脚本監督編集北野武。



日本のツービートから今や世界のキタニスト。我らがタケチャン事、北野武監督。

しゅべくり漫才で漫才ブームにのり猛烈な毒舌漫才と早口で牽引したコンビ「ツービート」のボケ、ビートたけし。

ここで見てきたテレビ番組おさらい。

その勢いはピンになり、フジテレビの伝説コメディ番組「俺たちひょうきん族」で一躍大人気。

北野イズムを師事となすタケシ軍団を率いて笑いをつくる「スーパージョッキー」から「ビートたけしのお笑いウルトラクイズ」へ。軍団ピン化は、それぞれが個性を発揮、ダチョウ倶楽部、出川哲朗、バウバウ松村も売れせんへ。

北野武イズムがすでに表現されていた「ビートタケシの思わずわらってしまいました」2時間特番シリーズ

スポーツ番組「ビートタケシのスポーツ大将」

今や定番とかした座ってVTRを見てコメするテリー伊藤共作の「ビートたけしの元気が出るテレビ」

所さんとくんだ「ドラキャラが狙ってる」

などなどお茶の間を割らし続けてきた北野武。

1989年深作欣二監督が降りた題材を代わりに撮ることからはじまる。日本映画の革命革新作でかなりのエポック、それは悪いデカ「その男凶暴につき」金ピカのVHS新作レンタルを一時間以上粘って借りた思い出の作品。見終えた後、キタニストになりサントラを求め間違えてサティのピアノCDを買い苦虫銭払った幼き浅き思い出。

すぐさま生まれたいまだ根強いファンを獲得するキタニストの間の最高傑作率高し、バットと野球とやくざと旅「3-4X10月」本作と「最終章」のガンアクション同一性顕在、「ソナチネ」同様。固定の発砲人と撃たれ横たわる多量死人の構図だ。

われわれはきこえないピュアなサーフボードラブ、こよなく愛するラストのグリコおまけカット(武談)に今でも落涙「あの夏いちばん静かな海」

マスターピース死亡遊戯、海辺でキタノブールーを前にして狂乱遊びて死す「ソナチネ」10回以上はみている、俺のトランキライザー。

セックス、映画、ハエハエナンセンスエロスビート、ビートタケシ監督「みんなやってるかあ」

事故後初の脚本劇映画は、おわっているのか青い春いやはじめるんだよ!私の「キッズリターン」

世界が目を開きベネチアが揺れた生死の無口ドローイング「HANABI」

舞台は海外バカヤローぐらい知れよバカヤロー。海外製作を試みたある意味異色作「Brothers」

父は菊次郎、子はおかしなおいちゃんと夏のロードムービー「菊次郎の夏」サントラのテレビ引用率高し

2人は俺にとっての人形浄瑠璃さオムニバス「Dolls」

停迷期に近い、武監督のオムニバス式映画の映画「監督ばんざい」 

劇映画勝新の名作をリメイクしてヒットした金髪の市「座頭市」

俺は芸人でもし失敗していたなら2人の武の内省的後期マスターピース「TAKESHIS´」

武のゲージツ論「アキレスと亀」

俳優演出からキタノ暴力描写の極北ヤクザ映画「アウトレイジ」大ヒット

そして、時代は関西韓流をまきこむ「アウトレイジビヨンド」

乾いてユーモラスなじっちゃん、おじいさんのまだまだやったるユーモアギャング映画「龍三と七人の子分たち」 以上「みんなやってるかあ」以来全て劇場鑑賞している。


最新作「アウトレイジ3」こと「最終章」、予告閉眼、ツィッター情報遮断。監督17作目、朝イチユナイデッドシネマ新潟ポイント無料鑑賞してきましたあ。



前作「ビヨンド」にも増しての台詞多め、普通の映画仕様になっている。これがびっくり!ラストに相応しいわりと混んだ抗争劇を淡々としたタケシリズムで描き終えた。


冒頭久々に見るどこか硬質のキタノブルーな海と冒頭を告げる絡み。

クレジットも英字幕入り丁寧なテロ出し

タイトルは、「アウトレイジ」同様の車上空にかぶってからの「OUTRAGE最終章」

撮影は「3-4X10月」からの北野組柳島さんだ。横移動の画面があるとなんだか続々する。が、今回はあんまり無し、どっしり顔面を捉えている。

衣装の黒澤明娘、和子さんの衣装も必見、西田さんの茶色スーツがイカしてたなあ。白竜さんのシルバーもむしろ似合いすぎで怖い。


簡単にまとめると、
台詞より多め、芝居最多最大の見せ場。
バーローこのヤロー度やや少な目
怒号限られた人のみ
残酷なタケシdeathシーン少な目
北野省略少なめ。いきなり死体ありだったね。
銃アクションラストに相応しく盛大な感じ。

要は本作の見所は、ドラマだ。チラシにもある、裏切り、駆け引き騙しだ。とくと一流の怒号と男芝居ご覧あれ!

大友タケチャン出番わりと少な目だが以下の出演者が全ての見せ場で終結だ。

私は北野組オールスターが一堂に会すだけで、かなり要所要所で熱くなった。

なんせ「その男凶暴につき」で対峙した我妻デカ(武)とキヨヒロ(白竜)が同画面で絡む、

「ソナチネ」で喫茶店ボーイになっていた津田寛が、韓流やくざになりはて

「ソナチネ」で似合わないアロハを着ていた今やお茶の間浸透の大杉漣のポロシャツ会長に笑い

「その男凶暴につき」の裏ボスは、今や幹部候補の腫れぼったい岸部一徳の声

往年の北野組がカーニバルのようにドスをきかして最後の戦争にドラマぶるだけでかなりの満足だった。

ほか
前作から出してよ!ノリノリの悪役を関西弁でがやしまくる花菱系西田敏行の口元にしまりないあの口手を見逃すな!

今回大フューチャーの迫力。病から復活して魅せる、塩見三省の手のひらを見逃すな!

ほぼ脱ぎ要員のようなピエール瀧(笑)瞬間出演の原田泰造
念願という出演だった「殺し屋1」こと大友子分役の大森南朋。「3-4X10月」渡嘉敷さん、「ソナチネ」の寺島進の位置。
若頭的不適な笑みを魅せつつドついていた池内博之。今やジャッキーチェンと共演までに。さりげなかったけど良かったなあ。
名?さん、光石の貧なる男たちも挟み込む。
今回は出番少な目な刑事パート、松重豊さんの素晴らしい演技必見!ふるえたわあ、そして「キッズリターン」を思わせる結末をともにブチ迎える中村育二。

ラスト付近のガンアクションも必見。「ソナチネ」想起したと指摘あるが、「3-4X10月」からあるスタイルだし、大人数スタイルは「TAKESHIS´」でも挑んでいた、必見。

韓流の男たちに白竜と津田寛治。あとあのボスの方が謎すぎで怖いわあ、西田さんとの絡み必見!

それぞれが魅せ尽くす最終章。おなかいっぱい感たっぷりの前作をしのぐ芝居堪能。

ラストのタケチャンに皆「ソナチネ」を感じさせるのは、監督北野武からの死的贈呈なんだ。いや「その男凶暴につき」からだけどね。

音楽は、まるで聞こえないかのようなベース音、さらに倍!「ムーンライダース」の鈴木慶一さん。いやあある意味必聴だ。かすかな不況和音ベースだ。

たっぷりとして
かつこってりと
こんなに
オジサン顔面を見つめながら
柄の悪い言語感覚を楽しむまさしく男の悪いダンディズムエンタメも見納め。

いやあ一瞬もゆるみなく、画面にオジサン見つめ、皺黒くそまる最終島決戦!お楽しみください。

「アウトレイジ」
「ビヨンド」を見ているとより楽しめます!


さて
北野武最新3部作ラスト
アウトレイジ最終祭ラストアウトレイジカーニバル

北野武ファン
やくざ映画ファン
ぜひ劇場で!

松井良彦監督「どこへ行くの?」

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星3、9 松井監督のこれから、ふたりどこへ、走る?



2007年、脚本企画監督松井良彦。



伝説を見るシリーズ。
「追悼のざわめき」を見てから、予告で見た最新作っぽい松井作品。

主演柏原収史、懐かしいなあ柏原兄弟、バイク。
なんか謎の女の人、どこに行くの?
やっぱり出ていた佐野和宏さん。
ロードムービー風だけど、ノイズたる雰囲気、レコメン「乙一」。

マイビデオ屋、並々ならぬさざ波タイトル検索を眼球にかけ探しだしありました。

どんな久々の松井作品なんかレンタル鑑賞しました。





前半なんだか不安定な柏原君でてきたあ!

と思ったら!いきなり!
ん?!んんん!と松井監督作のダーク役佐野さんとの関係をとりもつ。

因縁たる職場には、なんとまあ、キモイ、ノイズが走る。このノイズの役者さんとわりとシツコイきしむ描写を繰り返し見せるあたりに松井イズムががつがつ頭に入ってきます。

もやもやを抱えた柏原さんは、とある出会いをする。それも因縁たる出会いだった。

予告みた時は、軽いイメージに見えたのだが、いやいやなかなか。

そうは、問屋はおろさない。まあ変わり種のロマンポルノのような絡みないけど。まさしく新聞三面記事の痴情事件をさらりと表現したような、ざらざらした面、マイナスなノイズをしっかりちらつかせながら、ラストも好きでした。
なんか欧州ホラーのような、乾いたサスペンスのような肌触りだ。

特にグロ、アンチモラル注意だ。
グロは、わりとしつこくてこだわりあり。見やすくないので注意。
これはメジャー会社では、できない作品。松井監督の繊細かつ執拗にこだわる
赤や
ゴアやら
マイナスな不協力、いじめ、少数、弱気、ふるえ
柏原(弟。鑑賞後wikiたら活動つづけていた。)君が演じていた。

謎の女の方も本作最大の見せ場で肝で落ちなんかも?へたするとこのラブを肉感的に引き延ばしたり、バサバサボーイミーツスラッシュ物になりがちになるのだが、そうはならなかった。

松井監督のこだわりの所と描くべき周辺のドラマとダークポリス佐野さんの所在とだんだん、みながらの軽さは、重たさと沈黙に目がひらいていく。

主観映像ありつつ、柏原バイクはどこへ行くのでしょう?

松井監督の最新作が見てみたいよなあって思った。
勿体ないよなあ。こんなに映像感覚、込めるキャラ、ノイズとうとうあるのに。

あっけないほど
とりのこされた最後を見届け
逆に物足りなさも感じつつも見たことない
松井ワールド
松井市井男ドラマを
後にした。



さて
松井監督のこれから、ふたりどこへ、走る?

松井監督ファンはぜひ!


業務連絡
ツィッター(「どーもキューブ(続)」)で再開しました。

クリストファーノーラン「ダンケルク」

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星4、5 ノーランの陸船空のダンケルク




シンコピー提供。
製作、脚本、監督クリストファーノーラン。
音楽ハンスジマー。




イギリス出身、今やハリウッド最先端、シンコピー代表、大好きな映画監督クリストファーノーラン。

大学時代より短編や映評を撮ったり書いたりのノーラン。

弟の小説を映画化した「メメント」鑑賞挫折。なんかしつこいでやめた記憶。

「バットマン」3部作を撮りあげ一躍おどり出たノーラン、大好きな3部作。

無論ティムバートン版ネアカな「バットマン」とは、まるで違うヒーローイズム。

わが県出身ケンワタナベを控え、最初のコウモリ男を物語った「バットマンビギンズ」

故ヒースレジャーの勇姿、渾身悪玉対ジョーカーを魅せつけた「ダークナイト」

爆破的ヒットを受けベノム、マリオンコティアールを率いてより内省的なバットマンを作り出した「ダークナイトライジング」

夢につぐ夢に潜入挿入で、脳内泥棒に挑むマスターピースに近いオリジナル夢想活劇「インセプション」

オスカーゲッツのマシューマコノヒー出演。宇宙空間時制ゆがみサスペンスフィクション転向したかのような独自路線追求SF「インターステラー」

「ダークナイト」以来劇場すべて鑑賞。初期作、「プレステージ」等々見逃し有り。

ツィッターでは 
「007」監督か?いや却下
とかニュースであった。

が、いつの間に最新作、戦争映画、ガチンコ、予告鑑賞済み「ダンケルク」

公開後賛否わかれて、賛美多め。行きたい熱量、日に日に増し、デイタイム沢山の御客様と2D字幕版鑑賞となりました。



少しウトウトした3瞬間くらいあったのだが、、。

ラストクレジットでなんだか涙が出た。嗚咽もなんだかでてきた。なんだよこのノーランダンケルクブルーに感情がぐちゃぐちゃになった。

画面の色水色です、隅々まで青みがかっている。冒頭レーベルから水色だす、すみから必見。

面白かったなあ。もう一回みたい。

あと新しかったなあ、台詞少ないガチぶりの徹底。
欧州作家テイストの味付けに見えた。
鑑賞後の肌触りは、見たことない感じ。
さながらテレンスマリックの「シンレッドライン」のような鑑賞後の味わい、新しい、薄そうで豊潤。欧羅巴戦争映画のよう「パリは燃えているか」や「戦火のかなた」のよう。

で、調べたらノーラン好きな映画選出にテレンス「シンレッドライン」入ってるし。大好きだし。うんその傾向資質、納得。ちなみに大島渚の「戦メリ」も選ばれていた。

細切れなオムニバスの中に込めた戦争ドラマの風情のように感じる。

本作の異質感ある戦争映画だ。明らかに違う新しさだ。それは、今まで乱発したアメリカ戦争映画との違いだ。
戦火一局リアル体験映画一辺倒傾向だ。「ブラックホークダウン」やら「プライベートライアン」やらで多量。それに異を唱えている。

今年見たメルギブ「ハクソーリッジ」と比較すると一目瞭然だ。

明らかに違うから見た後の印象が、ダンケルクとハクソーリッジの鑑賞後の後味のあまりにもの味わいに。びっくりする、思い返しても。
だからオモロイ、だから監督が違うと違うだから映画なんだと。

リアルはリアルだが、
ノーランの本作は、描写抑えめだがガチンコな実地戦闘をおさめる。そして各エピソードの余韻や風情は、死んだ、残虐だ、反戦だの分かりやす方程式にはない。どこかさりぎわの風のような欧羅巴映画の味わい。

とにかく台詞少なめに圧倒されてしまう。
特にガチンコの空中戦必見、よくこんなの撮れたよなあ。ある一定時間の空中戦、飛行戦を体感している感じだ。こちらはアイマックスで見たかったなあ。

音楽ハンスジマーも目立たない音で盛り立てる。

映像で繰り広げる3つの風景戦景。

冒頭の少年からはじる陸地から海への逃避行

船によりそう兵士と船内と子供と老人。キリアンマーフィの冷め切った狂乱の親子ゲーム。戦乱闘志対論になりそれは、蹴散らかしたちっぽけな死のように。

死をさまざまな逸話でからめていたダンケルクだった。それはベトナム戦争映画とは、違う。

ノーランの魅せる、こざっぱりした味わいの死がある。

戦闘機戦闘をリアルに魅せる空な戦い

3つのダンケルクの待避、撤退をノーランは、映像で詰め寄る。
海に逃れ、飛び込み、水を飲んだような季にさせられる
ただ生き延びたい
ただ何ジンでもなに人種でも生きたい
うそ、へったくれ、格好など言わずに橋にへばりつく

あの青年たちの必死さを見て終わりに涙がでるんだ、きっと。金とかポマードとか利権とか、名声とかは、爆撃と海の塩辛い海にかき消される。ダンケルクのくじ引きの紙の雨からはじまるあの逃走から。あの青年の目にもやられたのかも。

一方余裕シャクシャクのイギリス俳優監督、ケネスブラナーの軍服立ち振る舞いに立派な格好良さに少しいらだちもした。

飛行機に爆撃に参加しているかの飛行無線、空、無言語の敵飛行機
ただうちおとし
ただ助かりたいがための
あのラスト
あのドヤ顔にもくやしいが感動したのだ。それが奴だったことにも起因するが(旧ベノム)

調べると
ガチンコのこだわりは、勿論。
撮影B班とか他監督にまかせず全てノーランが監督しているとのこと。
セカンドユニットにして面倒なアクションを他監督にまかせるのが通例。だがノーランは、しなかった。

これは多分ね「007」好きのノーランらしいこだわりだと思う。初期ショーンコネリー007のセカンドユニット監督が、ロジャームーア映画で昇進監督になった等々あり、映画内のバランスを削ぐ事を良く知っている。ジョングレン監督は、そうだった気がする。

みじかい時間に
3つのダンケルク
今年見た風景でもとりわけ水色が冷たく
海が死の臭いで重たい
空が窮屈に感じた



さて、
ノーランの陸船空のダンケルク

ノーランファンは、マストですぞ!

ぜひ!

松井良彦監督「追悼のざわめき」

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星4、4 松井良彦監督のカルトな美醜作。死のざわめき。またはふらついた腐臭と美貌



1988年作品。
製作安岡卓治。
松井良彦脚本監督 。


本作、松江監督テレビ作品「そのおこだわり俺にもくれよ」で今の旬、斉藤工がレコメンして見せていたのが、これ。木箱に入っていた高級アダルトビデオのような壮丁だった。
(斉藤工目線で見ると、女優2人〈松岡茉優・伊藤沙莉〉にこれでもくらえ!的な感じだろうなあと感じる。のち斉藤工監督作に2人出演。)

以前「映画秘宝」のソフト化情報やカルト特集で読んだ気がする。

なんやらタイトルからは、退廃系
女性にもたれかかる丸坊主男性からは、美しい甘さ甘えを感じる。

何気にマイビデオ屋を見ていたら

「アッ!見つけた!」

速攻この退廃臭感じる本作レンタルしました。



まず、注意ねがいます。グロ、エグ、意地悪い描写満載だ、体力耐性ある方のみ、女性は要注意。

はじめは、見ているうちに
意図的な意地悪というか
わざとらしい悪意というか
見せつけたい痰壺の中味、臭いものの蓋を開けるというか
そんな感覚をあざとくもぶつ切りに見る感じで眺めていく。

しかし、いつしか
本作の不連続な悪たる臭いに純真たる幻想がまじってくる。そして一見不連続に見えた画面から何か強烈な存在感たるなんらかの台詞のないまさしく「ざわめき」たる台詞無き映像の饒舌な主張が

時に寒々しく
時に卑怯卑劣で
時に憎たらしく
時にわざとらしさを強調連呼
時に唾やわらわらい
時にばかばかしいくち
時にいじめ
時に汚物、血、いろんな液体、腐食、死体、死
時に腰をふり、それは人間か?自然か?

とうとう等々

余韻たる悪い臭いを感じさせる。

だがしかし時にハッと息を飲むほどの美しさに囚われ、囲まれる瞬間があった。

純朴坊主少年と未成年のような美しき少女の奇妙な空間。これが実に、実に素晴らしい。

浮き立ち痰壺界の幼い白鳥のような時空間を作り出す。

あまりにもざわついた追悼感の歌に囲まれるので、2人のみずみずしさに集中する。必見。

覗く目のショットの美しさ
不思議なリズムのケンケンパ
たがいにどこかひかれつつ冷たい距離

それはピュアの理想なのか?
フラフラ登場する佐野和宏の過去なのか?
幻想なのか?
佐野のセックス中の夢の夢か?
それは、わからない。だが、ふたりは連れ添い、歩き回る。

物語は、ないのだが、3分割したような映像がある。

佐野のドヤ街の奇行
佐野が仕事する男女の話
若い男女のブラブラ
が連鎖的につながる。
そこに浮遊する汚い男の独歩がかぶさる。この方も必見。すごい見てくれとすごい所作。あなたは彼に何をみるか?

松井監督のなかの汚さと美しさを画面にそろべようと意外にも緻密な映画だと見終えて感じてきます。し、若さや勢いだけじゃ作れない、積年の思いも感じた。魂入ってます。

ラストの恐ろしいほどのドキュメンタルな投げ出しにやっぱりびっくりさせられた。あれはこの映画の有様なのか?いやリアルざわめきなんか?

と見た後あまりにも感情がぐるぐる。はじめの方は、なんかわざとらしいかなと思いながらも、次第にこころは松井監督のざわめきにつぶされて
笑われて
臭いを感じさせられ
一瞬注射のような美しさをみせられ
ラスト高低に校庭にはなたれる(苦笑)

だからこそ

この映画はきっとカルトと呼ばれ、
神格化、
特殊化、
映写技師嘔吐?!、
上映困難

な領域まで登り詰めたのだろうと推測。
いやあ恐れ入りました。
そしてこれはカルト化の傾向なんですが、


また見たくなる強い吸引力があるのも確かだ。



さて
松井良彦監督のカルトな美醜作。
死のざわめき。
またはふらついた腐臭と美貌

ホラー、カルト映画ファンは、マストにおすすめ!

追記
いやあDVDほしいけど、しらべたら!たあああけえ!
2017年自宅鑑賞ナンバーワンです、断トツに。

ダニーボイル監督「トレインスポッティング2」

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星3、9 ダニーボイルのトレインスポッティングその後



原作ジョンホッジ。
製作監督ダニーボイル。



90年代もはやファッションアイコンとしても流通した「トレインスポッティング」(1996年)

イギリス社会を若者薬中毒仲間よりみつめる青春映画。劇場で見て、このTシャツ着た若者がふらついていたっけ。90年代ミニシアターの火付け映画の起爆青春映画でもありました。
ウォンカーワイ「恋する惑星」(1994年)やタランティーノ「パルプフィクション」(1994年)と共にザ90年代フェノミノンだ。

「トレスポ」を見て勿論影響受けた。お気に入り監督になったダニーボイル。当時はその周辺作品前監督作「シャローグレイブ」(地味な若者殺意サスペンスだった気がする、コロンビアビデオで見たなあ。)がのち公開されたり、ユアンとの再タッグを組んだ「普通じゃない」(未見、本作もなんか揉めたんだっけ。なんで見てない。)やダニーが揉めた噂のデカプー主演「ザビーチ」(未見、揉めた作品大抵駄目説のため)とか公開後ニュースになってました。
ユアンマクレガーがブッチギリの売れ方をしてルーカスの「スターウォーズ」続編に出たりでした。

ダニーボイルは、アカデミー監督賞受賞、オリンピック演出まで登り詰め過ぎ。ダニーは、あたり、並々な作品と揺れが激しいがジャンルレスを本当果敢に挑む映画監督だ。だから好きだ。 

で、

2017年、なんと続編出来た!とのこと!ダニーボイル「127時間」(ブルーレイ所持)「スティーブジョブズ」(共に大好きな作品)で儲けたのかな!ていうか、なんでトレスポ通過者に感ずる

「今更、いまさら」。

公開はじまると地方の私の地区はスルー!「エッ!」と思い、時期あけてくるろうと構えるといやいや「トレインスポッティング2」(以下《T2》と表記する)DVDスルー発売に。

「うっそお!なんで!いまさらだけど、みたいのにぃ。」

という謎の沈黙スルー。だが物事には理由ありき。

前作を所持DVDで予習鑑賞しつつ、超おもろいと発見しつつ、ソニーピクチャーDVD準新作レンタルしました。



なーるほどねえ。これはね、シネコンじゃかけらんないわなあ。

なお、「トレインスポッティング」見てないと、なかなかついていけません。いきなりコレ見ても駄目だと思います、ご注意ください。


まあ、もうね。ぶっちゃけ!「トレインスポッティング」その後、後日談してかわしあう、揉め会い、同窓会的ダニーボイル風味緩い加齢版

ってな感じ、どんなまとめだよ。だけど良かったことには変わりない。

それ以上以下でもない。ごじつ俳優達あのやんちゃな場所に集まり

あのクソなイギリスで年とりました、その精算と背景をおみせしましょうという
T2でしたあ!はいおわり。

てな感じ。

見せ場は、なんといっても
4人の加齢なのだ!いやあ感慨深いよなあ。

まず、やっぱり

スパットでしょ!必見。本作のある意味の主人公。あの純朴薬中クラックヘッドなスパッド。
レビューにもあったが、悪意のある頭髪上部カメラワークを撮り加齢老をたきつけるスパットことユエンブレムナー必見。皺が良い皺なのよねえ。本作では、スパッドの再生も描かれていたような気がした、唯一の家族持ちスパッド。彼女さんも見て年とってたよね。
スパッド役ユエンは、舞台版の主役マークだった方なんです。それもびっくり、「T1」の音声解説で知った。


そしてその男、瓶投げ、凶暴につきのロバートカーライルことベグビーのマッチョムショ男、必見。本作の落ちであり、トラブルメイカーであり、ある意味本作ベグビー退治なT2でもある。なんかね家族の描写は、いらなかったなかあ、個人的に思ったがね。ベグビーなら息子殴ってそうでしょ、そこらへん律儀にしてたんでなんか肩すかしだったなあ。落ち必見で、落ち好きだった。

ユアンの友、シックボーイことジョニーリーミラー。変わらずの策士とラブを展開し、T2をひっぱる。軟化調べてびっくりしたんだが、このシックボーイさん、あの「007」シリーズの「M」役・バーナードリーの孫でした。だ、か、ら、「トレスポ」で「007」ウンチクを語れたのかもしれません。知らなかったわあ。まあショーンコネリーボンドを風刺揶揄してたんだけど、そんか裏があったのねえ。変わらずの風俗社会にいるシックボーイ、ユアンとの出会いのシーンがとっても良かった。
ちなみに
レビューにも指摘あったが、劇中シンゴジラのような音楽が流れますが、それは「007」からのジョンバリーの音楽引用だと思われる。私もショーンコネリーボンド愛好派閥所属だ。

そしてすっかり丸くなったユアンマクレガー。良くも悪くもユアンだよね。あのマークが

すっかり、めっきり普通にみえる

これがね本作の肝だよね。だってさあ、前作予習したらさあ、

あの薬、病的顔の白さ、痩せた感がトレスポのリアル

で全てな訳で。
それがね「T2」でね、普通にユアンマクレガーですって出る

という所ですよねえ。まあみなその後を演じてるわけですよね、はい、おわり。てな感じ。

で、所々前作フィルムを差し挟んだり、ギミカルな階段表示や超はやいダニーボイルカッツ顕在のサービス満載。

音楽も今チョイスなんでしょうかね。

4人のそれから、トレスポそれから、

あれから20年!が展開されておりましたあ。
トレスポが爆ヒットしたんで、20年エディションで製作が許されたのかもと邪推したりして。

だけど音声解説聞きたいなあ。廉価発売お願いします!

それぞれのイギリス
それぞれの年寄り、加齢
マジムカつく英国の青春は、また花咲き、閉じていきます。もう続編は無いでしょう(冒頭がそうでしょってことで。冒頭がユアンでしょあれも好き、あっけなくて。)

ダニーボイルだけど単なる続編だけども、
年をとった俳優をしっかり魅せに魅せて
渋くて苦い同窓会にした味わいを私は楽しみました!



さて
ダニーボイルのトレインスポッティングその後

トレスポファンのみどうぞ

レブン監督「ネオンデーモン」

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星4、3 ニコラスウィンディングレフンの悪魔の女神転生



R15指定。
米、仏、デンマーク作品。
原作脚本(他2人)ニコラスウィンディングレフン。



2014年劇場洋画でベストテンに食い込んだ、神のみぞ殴る。ニコラスウィンディンレフン監督「オンリーゴッド」だ。

ライアンゴズリングを引き連れアジアンテイストと強烈な青と赤を魅せつつ、神がかかるような妙な間、癖強い人間暴力真空歌がひろがる。

ネオバイオレンスデビッドリンチのようで圧倒的な映像世界がちょっと外し、時にクスリと笑えて大展開した。

調べるとレフン監督、欧州デーマーク出身。映画畑のご両親から生まれた。

ジャケは何とも美貌たる、奇抜メイク走る顔した女性アップ。

全くのノーマーク作品、だがわりと見てみたい度満点の準新作レンタルしました。



良かったなあ!
いやあ!これ素晴らしかったなあ。

女優の女優映画になってましたね。

全然品ないけどね、ゲスいねえ。貧もあるよねー、憎いねぇ。

貧を抱える
噛みつきや
嫉妬や
あいつより私だろ!
私をみてぇ!だろがおいボケっ!みたいな
熾烈なモデル業界の行間妄想レフン万華鏡みたいな話しでした!
滅茶苦茶ラストとか好き!
あのメッセージも、調べたら超自己満自己都合添付やったあ!フー!みたいな(笑)(妻よ!アイラブユーみたいな、家で言ってよみたいな(苦笑))

さながら
「ブラックスワン」か「イブの総て」かのようだが、風情はまるで違う。イブの総てモデル版幻覚体験物語に見えた。

エルファニングが、突然レベルアップしながらモデルの階段をのぼりつつ、
ラブも混在しながらも
業界の闇、
まさしくナウTHEセクシャルハラスメント的な人や権力者
プレッシャー
不安
セックス
見知らぬ人
不意の暴力
突発的な言動の落ち込み
所作へのあこがれ
立ち振る舞いの違い
麻薬
出身 
才能
破壊衝動
内蔵、ゴアっぽい快楽
とかとかとかとか。

そんなんが、レフンの強烈なカラーリング映像感覚とズンズンビートで
勝手にすすむ
レフンものがたりだった。

まあある意味、ミケランジェロアントニオーニっぽい感じもある。
孤独感や不安心象映画としてのアントニオーニ感としてある。だから好きなんかもなあ。リンチっぽいというところも筋が通ってくる。

エルファニングが好演!
レブンの映像空間に飲み込まれつつ、しっかり動揺していた。
エルファニング調べたら、ソフィアコッポラの「サムウェア」の娘さんだった。

あと、キアヌ出てた。どういう理由で出演していたかわからないが、出落ち悪をふりまく。なんでかな?この出演、謎。レブン、「マトリックス」でも好きなんかな!?

あとは、まわりのとりまきの訳のわからぬ業界人の方々必見!

ラスト付近は、わりとほげ投げられる唐突ラストで、ある意味「はあっ?意味わかんね!」っととれる。
が、やはりそれはレブンのあの独特の間延びした空間処理、モンタージュがたまらなく夢中になっていた瞬間からの解放と
私は良き解釈としたい。

いやあなかなかね、良かったスッ!
ほんと、モデル版裏ブラックスワンだし、女優・モデルさんは共感する部分あると思うなあ。



さて
レブンのデルモ万華鏡
または
レブン悪魔の女神転生
それは幻覚セクシャル女はつらいよ!

どーもキューブ2017年劇場洋画いまんとこナンバーワンです!(えっ!これ!はい大好きです、この変りザマ桃源郷)

黒沢清監督「散歩する侵略者」

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星4、3 黒沢監督の清のスターマン



脚本(他1名)監督黒沢清。



日本の今や世界の「クロサワ」になりつつあるホラー界の黒沢清監督。

初期ポルノに見せかけながらもゴダールから怪物映画から学生運動までくくるはじめのエポック「ドレミファ娘の血が騒ぐ」

オリジナルビデオ期には、沢山のアクションノワールを哀川翔と撮りあげた「復讐」シリーズや「ヤクザタクシー」等々。

ホラーを撮り、バディ映画「勝手にしやがれ」シリーズ(1作目のみ鑑賞)

伊丹十三とコラボして永久追放マボロシとなったハウスホラー、今や見るの困難。劇場鑑賞した「スィートホーム」

あまりにもびっくりして2度見にいったサイコホラーのエポック「CURE」パンフ、DVD所持。

そのパソコンから世界侵略はソロリとやってくるミドル級傑作で海外リメイク済「回路」

家族物にしてみたけど、どっから切っても冷たい黒沢清「トウキョウソナタ」

役所は木にこだわる、長年積年企画「カリスマ」

夫婦はいつしか幻を求め旅に出る「岸部の旅」

たぐり寄せて見てきた大好きな映画監督、黒沢清監督だ。

そんな清監督の新作、予告鑑賞したとき、なんか黒沢清映画の集大成満載を感じる。

触れる、侵略、イライラ、愛不毛、意味不会話、、、。

原作、芝居上映あり、だが、カンヌ参加!とのこと。

やーこれは気になるということで、2017年9月で1番気になる作品でした。
夕方のかい、イオンシネマ南鑑賞した。




いやあ、爆笑しながらも。完全予算倍増。

まさしく一言
「キヨシ黒沢のスターマンじゃないっすかー!」

これまでの黒沢清集大成世界のよう。「スターマン」は、ジョンカーペンターの優しい人型宇宙人ラブ、ジェフブリッジス宇宙マン物語の傑作だ。

本作もキヨシクロサワのスターマン仕様だす。

原作の概念をイカしつつ、しだいに迫り来る有象無象をかわしつつ、
世紀末が来たー、
終了間近
カウントダウン歩く人
うちらどうする?

という終末感ただよう物語。
勿論ぎりぎりチープなCGでうめつくされつつドラマは、黒澤清節満載!

もうとにかく私はあの女の子が胸に来たなあ。爆笑もしたし、もの凄く小気味よい動きかつすばやい暴力。必見だ!なんかね気持ちよかったよね。
「ターミネーター2」のリンダハミルトンか彼女かってくらい。不気味かつ生意気!笑ったし!

清節たる存在感は、まさしく本作の龍平君だ。宇宙人だよ、探すよ、行くよと清節たる

不穏で
迷惑で
常識外れな
おかしな人間が出現。
これが清イズム。
「CURE」の萩原まさと
「岸部の旅」の浅野忠信
「クリーピー」の香川照之
に当たる方だ。
観客を煙にまき
いやあな思いや
珍しい光景や
いらつきや
なにをしてんだよ!おまえは!役割
意味不明言動なげる方々だ。龍平くんにしか、できないよねえ。これね。見た後いろいろかんがえるけどね。つまぶーだったら、佐藤隆太だったらとかね、いやいやなんかねあわないかもみたいな。だから良かった。飄々淡々と演じていた。
必見。

そして本作の受けであり、怒りのイライラ美貌をふりまく長澤まさみ必見!
まさみ様もある意味キヨシイズムの頻出キャラだ。
いらいらいらいらしている人間
なやむ人だ。
「CURE」の役所さんの位置。本作の長澤様は、もう「セカチュー」の手脚の長い若い女優ではない。
立派な悩める
このクソめんどくさい侵略トやらにつきあわされるヒロインだ。ある意味観客視点。

そしてそして本作でもうさんくさい裏ライターを好演した長谷川博己だ。物語のガイドでコンダクター。
ラスト付近良かったなあ!キモ良い酔かったなあ。

黒沢組たる
キョンキョン
東出(爆笑、出方と台詞で。出落ちに近いけど。)
前田敦子(マエアツさんもだんだん色気と演技が成長している気がする)
笹野裏ダークデカ(笑)

総て必見。

なんかね
こんか贅沢で
やりたい放題で
豪華キャストな黒沢清
で、
やりつくした世界観
集大成な黒清世界


とおっても良かった!
だってね
こんな変な映画やっぱりないでしょう!いまどきね。

はいりこめないと全然面白くないと思います。

いやあラスト付近
見たことない清ワールドの到達点で良かったなあ。
「トウキョウソナタ」ともちがうし。
「岸部の旅」とも違うし、岸部よりかもだけど。おもしろかったですね。


予期せぬ旅が清総括フィルムでした。




さて
黒沢監督の清のスターマン

またの名を
清の散歩するインベーダー
リアル友達編

黒沢清ファンはマスト!

ぜひごらんください。

2017年劇場邦画ベストスリーです!

土屋敏男監督「We Love Television?」

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星3、9 萩本欽一2011年~ついて





企画、構成、監督土屋敏男。



日本の茶の間を笑いに包んだコメディアン、コント55号萩本欽一(主に突っ込み)

視聴率100%オトコと言われ一時代のテレビバラェティーを作り続けてきた「キンちゃん」

「欽ドン」(「ハイスクールララバイ」を歌える。ボードゲームを買った。)
「欽どこ」から「欽ちゃんの気楽にリン」(記憶するキンちゃんの見てた最後の番組)まで、笑わせてもらった。

びっくりしたのが、再放送やバップビデオの「コント55号のなんでそうなるの」
借りた時、腹がよじれ、久々に笑い疲れた。

私のアイドル、喜劇王チャーリーチャップリン。チャップリンと会ったコメディアンの1人が、キンちゃんだ。ちなみに伴淳三郎さんも会いにいってた、写真集でそのことを手記によせていた。

NHKのチャップリン未公開フィルム発見みたいな番組で

チャップリンさんは、多くの点をもっている。
チャップリンのこだわり
芸人の気質、癖、ギャグ

等々について嬉々としてチャップリン愛を爆発させていた。

キンちゃんの本ものち購入した。

そこから、なんとあの「電波少年」のダースベーダー土屋プロデューサーが、キンちゃんのドキュメントを撮ったとのこと。予告もなんだか面白い波乱。チラシは、キンちゃんが煙草を吸う姿。らしからぬ格好良さ。善良から芸人の渋さのようなチラシ。「30%番組をつくりませんか?」の土屋監督の声。

これはいかねばと思い、夕方鑑賞してまいりました。




まず、キンちゃんファン、コメディアン必見!
興味無い方は、みないでね。
本作の演出した2時間番組の全容が見れないのが大変残念だったのだが、全部ちゃんと見てみたかった。

大変に面白かったです。

正直予告の不穏さは、見事に土屋プロの電波的策略にひっかかりましたが。

萩本欽一の舞台演出が見れた
キンちゃんテレビ語録が聞けたのは、貴重だ!

よく勝又さんやキンちゃんファミリーが話すあるある話がまさしく再現されるかのよう。
また、私がかつて購入したキンちゃん本の内容がそのまま口つたえにキンちゃんがかたってくる感じがあった。

出会い、波
キンちゃんの語る「運」論
間の重要性
テレビ論
笑いについて

キンちゃん自画撮りカメラの独白から
出会いから
2011年付近の番組作りの風景を刻んで魅せていく土屋電波風ドキュメンタリーだった。

舞台の作り方やフレーズ、アドリブを尽くし、出し落とし、詰めていきながら、
キンちゃんは、その演者のセンスや言葉や間やとまどいや知識やバカさや総てを洗っているかのようだ。

その標的たる次長課長河本さん!必見!

型にはまる芸よりナチュラルを求めている風にみえた

そこから見えていくのが、土屋監督のテレビ感であり、何より萩本欽一への愛と尊敬が感じられた。

あのバウバウ松村、松本明子の突入ドキュメント

なすびの定点懸賞生活観測

今やテレビ界のメイン、おしゃべり○ソ野郎原作者有吉を生み出した猿岩石の奇跡

ウンナンウリナリのポケビブラピ、なんちゃんの社交ダンス部、ドーバー海峡横断部

も、土屋監督がキンちゃんに怒られ、指導あった下積み時代があったからという軌跡にびっくりしたのだ。

成長過程を魅せる
熱を共有する

キンちゃんのメッセージは、ラストまで響く。

あとキンちゃんの自宅、ある意味必見!

私は見逃さなかったのだが、キンちゃんが映画に挑戦した「欽ちゃんのシネマジャック」のポスター(見たい!が、今見れず、ビデオ発売のみ)が貼ってあった。
キンちゃんは、映画監督以後諦めたのかやらず。

またチャップリンの人形があった。本当に好きなんだあ。俺も好きだけどね。

土屋監督がキンちゃんと成長しあった最後の共作のような
最後のライムライトドキュメンタリーのよいな味だった。

とても貴重な私的萩本欽一が見れた。


さて
萩本欽一2011年ついて
芸人キンちゃんについて

ファンのみどうぞ!

ジョンカサヴェテス監督「グロリア」

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星3、9 カサヴェテスのグロリアのニューヨーク子連れ旅


(注意‥超予測したレビューネタばれ有り。再レビュー。)

1980年作品。
脚本監督ジョンカサヴェテス。
音楽ビルコンティ。



全国東宝東和系で開催中の「午前10時の映画祭」「8」

2017年に入り3回目の参加。
ヌーヴェルバーグの怒れる子、トリュホーが魅せたトライアングル早熟なラブ「突然炎のごとく」

永遠のアクトレス、ヘップバーンのファッションライフスタイルチェンジなラブ「麗しのサブリナ」

今回3回目が、大好きな監督、ジョンカサヴェテス。
1番らしくないカサヴェテス作品という認識。
ジーナローランズ主演「グロリア」だ。
RCAコロンビアビデオで見た記憶。最初に見たカサヴェテス作品。

らしくない訳は、1番メジャーという世の評に対して、みてみるとホントこんな娯楽にしたてようとしたカサテヴェスのあんたり本意じゃないような映画に見えた。

のちカサヴェテスの自由で、個人的で、感情がぶつかりまくる諸作、過去作品を見てくると本作の特異な位置が見えてきた。

「アメリカの影」の若者たちの都市とリアルと苦しみとジャズ

「フェイシズ」の酒にゆられた男女に見える罵詈多言、痴話痴話小言な暗闇。

突然妻はぶち切れた、が、私はそんな彼女を愛して見つめる「こわれゆく女」

フラフラな女、優れる女優家業なゆらぎと幻想とアクトと舞台「オープニングナイト」

舞台と犯罪をない交ぜにしつつ劇団の尻を叩き金に火がつく個性的なノワール
「チャイニーズブッキーを殺した男」

本作次の遺作。夫婦の演じあうラブ消失な対話、隠れた傑作「ラブストリーム」

見られる限りに見て、
(「ハズバンズ」「ミニー&モスコウィッツ」ソフト化希望。初期の「愛の奇跡」「Too Late Blues」もメーカーさんご尽力発掘願う)

再び考えると「グロリア」は、あまりにも自由のない、物語にとらわれたカサヴェテス作品に見えたのだ。

のちリュックベッソン「レオン」への影響(ベッソンなかで素晴らしくグロリアのリメイクだと個人的に思う。)
ウォンカーワイ「天使の翼」のジーナコスプレ

とうとう
ジョンカサヴェテスの本作の影響があった。

あとジーナがやけに子供につらく当たっていた印象、汚い都市空間、そんな前鑑賞のイメージ。

11月中旬、新潟ティジョイにて鑑賞してきました。



なーるほどなあ。
いやあ!おもしろかったなあ!なんて、ぜんぜんぜんぜん言えない(笑)

いび、つ、な映画だった。
かなりこの、いらない描写まんさいでね、こんな会話いらないろうという台詞応酬で、カットできるなら、かなりカットできるところをかなり引き延ばした映画だよなあ。
はいこれ、結論。

冒頭叫び声のようなビルコンティのジャズと油絵からはじまる。
その絵からつながり空撮のお金をかけたニューヨーク上空風景。ほんとらしくない絵が続く、秀抜豪華なタイトル。

全編をつらぬくビルコンティのしっとりジャズ。必見必聴。

あと極めてジーナローランズをヒロイズムに撮った映画ともいえる。
ジーナの顔面、口元、煙草を咥えるのをながめる映画だ。
だからジーナのヒロイズムに萌え、ファッションに魅力を感じ、この物語事態に興味の無さそうなカサヴェテスの姿とたぶるように煙草を吸うジーナに惚れ込む映画だ。

ジーナのパジャマに着こなし良しのレビューに納得、なぜか和物な部屋で苦笑い、日本風な内装でわらっちゃったよ。


ジーナに水をさすかのようなモジャモジャ少年のリアル台詞やひっぱる気弱さ、か弱さ、ひよっこさと不器用さ、ピュアネス。そんなに魅せるかあのモジャ少年のストーリーテーリング。
出るな出る
ここにいろいない
わがまま言うな言う
気の利いたこと突然言う
子供じゃないいやこども
そんな物語だ。

それがニューヨークのこきたない都市と部屋空間に逃走にくりひろげられる。

銃撃戦なんて、まあまあ、不親切。突然はじまり、突然終わる。
ひとアクション盛り上げられそうなシーンなのに、ジョン監督は全く撮る気もない簡素なガンファイト。
ある意味必見だ。


(超ネタばれ)
私は本作見なおしてラスト、2人は死んだとみたけどねえ。

どこまでもジーナは、子供と仲良くなろうとせず、ついて離れる物語。

カサヴェテス本を見ると、ジーナは、リアルに子供のない女性とギャングの情婦を演じようと試みたみたいだ。

あんまり気乗りしないカサヴェテスもコロンビアから要請を受け脚本を書いたようだ。
また本作のヒットを受け「グロリア2」の脚本も書いたようだ。2人が何年かたち再び会うみたいなシナリオだったようだがお蔵入り。

ジーナのグロリアな舌なめずりとこの野郎ことば、立ち振る舞いをお楽しみあれ。



さて
カサヴェテスのグロリアのニューヨーク子連れ旅

ぜひ!


個人的追伸
こういう改めて再見シリーズ、とか、本当に好きな作品を全くレビューしてないということ。こころに沈殿している大好きな作品、少なくとも50から100本ほどあり。マイペースに語彙力まちがいながら伝達してイケればと思ってます。

板尾創路監督「火花」

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星3、9 板尾監督の漫才師の淡い火と花



製作吉本興業。
原作又吉直樹。
脚本豊田利晃。
監督脚本板尾創路。



芥川賞受賞から「先生」となった「ピース」ボケ又吉ロン毛な直樹。相方綾部は、なんでか?海外進出?

小説はベストセラー、第二の「ホームレス中学生」。
いまや「火花」は文庫化で版を重ね、第二弾「劇場」を書いた又吉はん。

映像化になのりあげたのは、ネットフィリックス。連ドラだ。主役は、林アンド浪岡(井筒和幸組出身)のコンビ。なんで!この2人と思ったが、まさしくタイムリー過ぎるはやいドラマ化だった印象。

やがて
板尾監督の映画化の話
主演は、
今やトップランナーの若手菅田将暉

今や紅白歌手のうらちゃんこと桐谷健太ことこちらもやっぱり井筒組出身。

予告見るとなんともオレンジな色調の画面から漫才先輩後輩めいた掛け合い台詞。面白そう。

処女作「板尾創路の脱獄王」を撮る130Rのボケ、板尾創路。
ダウンタウンの「ごっつええ感じ」主演。「板尾課長」で水面下から登場し、「シンガー板尾創路」で

「おまえとおまえは帰ってよしっ!」

(♪ダンダン)

でリアルタイムに笑っていた。最近は、芝居俳優路線、朝ドラにも主演していた板尾さん。

初板尾映画、芸能人映画、いかなるものか見てみようと思いました。

芸人が漫才師を撮る

いかに撮るか切るか?

付け足すとかつては
ウッチャンこと内村光良監督の「ボクたちの交換日記」は、悲しさ、懸命さを違った角度の漫才模様を表現していた漫才師世界。(小出君出ていたんだよね。ここから芸人映像作品の道があったけど、、、という事。)

メンズデー、ユナイテッドシネマにて鑑賞してきた。



熱演たる熱を感じたのは間違いない。

全体的に導入ゆっくり、中盤いきなり年刻み駆け足、終盤迷いみせつつ着地したみたいな感じ、つまり、ちょっと長いかなあという感じ。
あのCGの2つは、訳分かりづらいなあ、他レビューでも指摘あったけど。勿論妄想していたという子とだけどあまりにも突然で短すぎで見てる側は、と惑う表現だと思った。

前半は、雰囲気、照明とか公園、アパートとか丁寧に撮るなあと思ったが、

いきなり年数刻みはじめたあたしから

なんか導入の良さがドンドン物切りにファッションのように脱色した劇中の2人のように色が変わっていく。

先輩後輩の良さややりとりが
どうやら停滞しているとされるコンビの菅田将暉と2丁拳銃の、片割れさんの悩みに変わる。これがいまいちつたわりづらいので、
ラスト付近のスパークス引退ライブの突出した

菅田将暉の独壇場たる涙がだいぶずば抜けた熱演に見えたのが残念だが、必見たる所は間違いない。

この漫才のためにもっと盛り上げたり、省いたり、足したりのドラマがないのもなんか残念だ。
桐谷健太もからまないのも残念。先輩はあくまで横のアパートでタバコをふかし、飲み友のような存在だ。
漫才のなんたるかを、とくとかは、無い、オモロさは終始説いていたが。
この桐谷、菅田が本当に切磋琢磨するわけでもなくあくまで
冒頭の、しつこい火花のようにタラタラとのみ歩き、ツッコミボケる

「関係性」の中に先輩後輩と「面白さ」を語り合う仲間を表現していた。

が、それと漫才が、結びついていたわけではないかんじ。

時代は変わりまた2人は出会いはじまるかまだ終わっちゃいないよ的な「キッズリターン」的なラストも刻まれた感じで終わる、散文的につたわりづらく火と花は、別々にちる。

板尾監督のキャストセンスのこだわりも十分な見所。

桐谷「あほんだら」のツッコミの元芸人の三浦さん。今は悪役率多し。

あと、芸人を見る講師の先生?あれ?井口昇監督かな?右側の寝てる方、「電人ザボーガー」の主演板尾、監督井口昇つながり出演。

はじめ誰だかわからなかった木村文乃。いそーなほんわかした感じもリアルだったなあ。素晴らしいヘンゲだった。キャスト欄みて、やっぱりそうかと納得。あの象印の娘ねと、。

あと桐谷さんの2番目の彼女さんとか、木村さんの2番目の彼氏の人とかは、私の心がざわついたチョイスで素晴らしくリアルだった。

ドラマと見比べたくなったのも事実、小説読みたなるのも事実。

原作の持ち味と板尾監督の下の世代の芸人感とミックスしながらも

あくまでも東京芸人、吉祥寺らへんの芸人の関係性を菅田将暉の若手ツッコミと堂々たる桐谷男前先輩の掛け合いとともに魅せる火花だった。



さて
板尾監督が見せる
板尾監督の漫才師の淡い火と花

ぜひ!

テレンスマリック脚本監督「ボヤージュオブタイム」

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星3、8 テレンスマリックのディスカバリーチャンネル、ネイチャーな時間旅行



製作ブラッド・ピット他。
脚本監督テレンスマリック。



2017年本作もひっそりと静かに全く話題にもならない沈黙をへてのDVDスルー発売。

寡作な自然派耽美監督テレンスマリックの新作だ。

おさらいすると。
ボーイミーツガールな犯罪はどこか自然にまぎれてくる「地獄の逃避行」今やレアソフト

農地の争いは美しき田畑と麦と愛に散る「天国の日々」

新大陸発見と原住民と海と波とコリン・ファレル「ニューワールド」

家族の崩壊はまさに天変地異の風景と重ねゆく、カンヌをゆるがした「ツリー・オブ・ライフ」

癖の強い風景描写を無駄に時に叙情的に様々な人間ドラマに挟む作風がテレンスのフィルムだ。大好きな作家。

テレンスマリックは、寡作というよりやはり映画監督業界に多分興味無い感じはなんとなく映画を見るとわかる。ハーバードを出て、もう1個大学入り中退して教鞭をとる先生でもある。

2000年代にはいり、そんなテレンスも少し製作ペースがはやまりファンとしては、嬉しいところ。
ブラッド・ピットの製作協力も本作デカい。 
 

本作は、まさしく渾身の一作。

これまでテレンスマリックの映像感覚である、自然映像と人間ドラマの融合。

そこから人間ドラマを省いてついに自然派映像映画を撮りあげたとのこと。

だが、私は「シンレッドライン」を見た時、テレンスマリックは、絶対ネイチャー系映画を撮りたいんだよなあとかなり思った。
シンレッドラインなんて、戦争とか
ベトナムとか
横に置きすぎた映像の配分にむしろ驚きと新しさを感じた。
マリックにすれば、自然のなかの小さないざこだよみたいなメッセージにとれた。

んで、時たち2017年。
ひっそりとGAGAさんDVDレンタルしました。



なーるほどなあ!これはスルーになっちゃうのかなあ。

勿論テレンスマリックファンクラブ仕様だ。テレンスマリックファンのみお願いします。


まさしく
テレンスマリックch.
テレンスマリックディスカバリーチャンネルプラスポエトリーリーディング付き
チケット1800円
いかがですか?

はたまたキューブリック「2001年宇宙の旅」の自然宇宙場面を詩的につなげたテレンス映像マジックのような感じ

みたいな感じ。
とっても面白かった。
これIMAX版(40分弱)ブラピナレーション版もあるというんだが!そっちがみたいわ!というのが本意かな。


解説、いまどんな映像説明付け足し一切皆無。ご注意。

ケイト・ブランシェットのポエトリー喚起とともに

自然
人間
宇宙
微生物
CG

映像が無作為に
不連続に繋がっていく本作

まさしく壮大な自主映像でもある。

なかでも
火山なんかな?
溶岩の出来る瞬間みたいのが映るのだが(CGかわからづ)、マチャアキの「西遊記」冒頭の石がゴロゴロするシーンを思い出した。とてもおどろおどろしかった。

あと蟹の大群が出てくる。ゾンビかと思った。

調べるとやはりテレンスの昔からやりたかったらしく膨大な研究、メモから
映像を作りだしたいのもあったみたい。
なんで体内の映像らしきものがあるが、あれはCGなんかな!

本物なのかCGなんかみてるとわからなくなるけど

火山映像とかフツフツしてたり
岸壁とか
海底のおかしな魚介類とか
綺麗奇天烈なやつ
チョイソフトグロも微あり。

人間の映像は、テレンスが撮りだめした荒い映像が入り込む。アジアとか映るね。世界各所で撮ったようだ。

けどこれで
テレンスマリック!
やりたかった事をやったんだな感は、
すんごく伝わった。
リンチの「インランドエンパイア」のよう。


ほんと人間の小競り合いとかさ自分の悩みなんて
きっとね
ほんとね
宇宙的広大巨大視野からすると

ナンセンスな
微生物さ
なんかもな

なんて思いました。



さて
テレンスマリックのディスカバリーチャンネル、ネイチャーな時間旅行

ファンのみ
ぜひ


追伸
ある意味ブルーレイで欲しいかも!
ていうか
「地獄の逃避行」ってソフト化?してるんだっけ?もう一回みたい!

2017年ブログ締め

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本年度もどーもキューブブログご覧いただき、
誠にありがとうございました。

「戦場のメリークリスマス」レビューしようと思いましたが、なかなか難航してます。本気に好きな作品を言葉にするのは、むづいですなあ。

映画劇場鑑賞も、やっぱりすっきり年々減少傾向。
来年もより行けなくなりそうです。

今年は、それよりliveに狂ったように行きました。

東京スカパラダイスオーケストラで長野

ライムスターで秋田、郡山と

さっくり1泊2日の旅を満喫したしだいです。

あと今年は、ユーチューブに呟き映像映画感想コーナーを地味に開設解説。

You Tubeで「どーもキューブ」で検索ででます!数本上がってます。

今年1年ありがとうございました。

また来年も宜しくお願いします。

写真は蔵出し写真。

よいお年を!

大島渚脚本監督「戦場のメリークリスマス」

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星5、0 大島渚の捕虜収容所のメリークリスマス



1983年日本、イギリス作品。123分。
製作ジェミリートーマス。
原作ローレンスヴァンデルポスト。
脚本ポールメイヤーズバーグ。
脚本監督大島渚。



毎年12月に昔はよく放送していた。初見は10代のテレビ放送だった。

「「ひょうきん族」のタケちゃんが出た映画か?」の軽いのりで見た。

日本人特有の軍人意識
戦争観、切腹、ホモセクシャル(見たのは本作初かも、同性愛的な概念。)
タケちゃんの容赦ない非道演技
デビッドボウイの美貌
なんともいえない異国観の戦争映画に見えた。

カンヌでは今村監督「楢山節考」と賞を争い負けた本作。私的には絶対戦メリだろーと「楢山節考」ビデオで見たあと思い直した記憶。

私の戦メリは見たこと無い世界観の戦争映画と経年変化していく。それはわたしのオールタイムベスト付近の映画に変幻してきた。

それが大島渚監督「戦場のメリークリスマス」だ。

ソフトは、紀伊国屋からやっと再発されたDVD購入。

話それるが「俺たちひょうきん族」DVDBOX(1983~1984タケちゃんマンVSアミダばばあ)の中の「タケちゃんマン」のコントの中で本作のパロディコントが収録。必見!タケちゃんは、当時の本作のカンヌじゃなく「カンナ」での賞取り争いをコントに。タケちゃんは、大島涙監督「戦場のメリーさんの羊」。サンちゃん今林昌平監督「楢山ブス考」として賞撮りの逃し具合をユーモアまじえパロっている。タケちゃん、原軍曹に扮し

「メリーさんのひつじ、ヒツジヒツジ、可愛いなあ!」

と歌うという歴史に残るパロディ(笑)
大島渚に扮し歯が物凄く前に出てます(笑)
一方全く似て無い今村昌平監督に扮した明石家さんまは、カンナで賞をとる。小森のおばちゃまが紹介、ギャグも披露!レンタルにある所は、是非見てね!ひょうきん族は、何気にパロディの宝だった。毎週やるんだもんね。今じゃ毎週炎上ネタかもね。


話を戻し、んな感じで、
2017年全国展開中のリバイバルプログラム「午前十時の映画祭8」で上映決定。あえてDVDを見ず耐え忍んだ。楽しみにしていた12月初旬、若者からいろいろな客層の方々と一緒にティジョイ新潟で見てきました。



〈思いっきりネタばれ解説有り注意!〉




ラストなんだか流れ出ていた涙にまたタケちゃんの死を恐れぬ優しいあいさつ、単なる死ぬ間際の挨拶になんだかグシャグシャにこみあげてきたのだ。ボロ泣きだった。涙をふきながら、この映画一体なんだろう。ほんとに日本映画に見えないと心底思った。

その力たる要因は、坂本龍一扮する音。このなんとも言えない音楽の素晴らしさに心は持っていかれている。ファーストカットのブルーな原軍曹が率いる行進の曲。
デビィッドボウイが度々反旗を翻す時の曲
死を迎える時の曲
ラストのテーマ曲
耳に残り画面での陰惨生々しい愛と憎しみを印象付けていたのは、間違いない力があった。それは、坂本龍一の戦慄に圧倒的に気持ちがのせられているからだ。

本作の西洋対日本人の対立。本来なら見たくもない日本人の事実であろう。

日本人の暴力であり、
日本国の軍事、軍人、戦禍における振る舞い、態度や物言い、後始末、怒りは、全て音楽家が扮する演者を見れば容赦なくわかる。わからされる。だから素晴らしいのかもしれない。
それに対抗、拮抗、はむかい、説明するデビッドボウイやローレンスことトムコンティの言説だ。デビッドボウイが隠し持つ美貌と兄弟への根深い後悔の罪だ。

音楽家とは、ヨロシクとさり気なくユウヤ語録を打ち込む元祖ロケンロール、内田裕也(輸入されたロックを英語で歌う派閥総帥。)

冒頭の朝鮮人扮するジョニー大倉。キャロルを率いたロックの名手。
デビッドボウイを叩きまくるフォークシンガーの三上寛。
ちなみに裁判官役は、今やお茶の間に浸透している若き内藤剛志さんだ。血の気がたぎった感あり。

冒頭のトカゲがニョロリト上にはいずり、青白いビートたけしが竹竿をこれみよがしにブンと振り回す。
そこは捕虜収容所だからだ。日本が統治し、命令する世界だ。まだ勝てると思ってる思わされてる日本だ。
ハラ軍曹ことタケシの忠誠と断行と暴力に悲しさと荒々しい何かを感じた。
一方妙な色気を振りまく坂本龍一の長。彼のラブのような助けから本作は、はじまる。それがなんなのか。

戦争における男対男
戦争における同性愛
戦争における助けたい
戦争における同情なのか?
戦争でも友情はふかまるのか?

女性なき捕虜収容所に生まれるドラマ
咲く身分違いの惹かれあい
思いやり
なんなのかは、わからんが、男が男に思いをかける物語だ。
想像するに同性愛ってもっといっぱいあったでしょうね、きっと。アブノーマルも常識非常識もない戦争のなかで。ましてや右や左男だらけの組織論、軍事政権なわけで。もっとグチョグチョしてたと想像する。話が死に絶えているだけでね。無数に掘り返せばあるだろうきっと。

ラストは、埋められ蛾のような蝶が生首に身にまとい死するデビッドボウイ。必見な死に様だ。あれを見て何を思うかだろう、本作の鍵となる劇的な死の表現だ。大島渚の素晴らしさだ。デビッドボウイを砂に生けるなんて素晴らしいモンタージュにつきる。

ラスト殺されるにも関わらず晴れやかかつ死する坂本龍一を思いなお悲しさを浮かべるビートたけしのあのラスト。

在り日しの立場が逆転してしまうビートタケシとトムコンティの生と死。
愉快な笑いは酒に酔うタケシから死を待つタケシに変わるのだ。戦火の時がたち、観客に非情な報いのような思いを2人の立場逆転に迫るものを感じさせる。

捕虜を人間とも思わず己の思惟のまま全員外へ出し野垂れ死にさせる坂本龍一

切腹を巡る価値の相違に阻まれるトムコンティのリアクション

ただ非道に暴力を受け、瞳の先には過去の罪を背負い、矛盾に断固抵抗し遠くを見つめるデビッドボウイ

剣を振り抜く坂本龍一と頬にストップモーションでキスをするあの素晴らしい音楽家的邂逅いやいや西洋と日本が火を散らす瞬間のなんたる美しいこと。いや一方では気色悪いのかもしれないが。それが映画だ。劇的な瞬間。記憶に残る、小さい頃からよく覚えている瞬間だった。それは素晴らしい。必見のシーンだ。

涙をふきながら劇場を後にした。



さて
大島渚のなんて気色の悪い、居心地悪いメリクリ
とある
捕虜収容所のメリークリスマス

私が大好きな映画だとこれを書きながら、思いをもう一回たぐりながらかけた。

誰かなんと言っても大島渚凄えなといえる。これ一本だけでもね!それほど大好きな映画だ。


追記
あけましておめでとうございます!
2018年最初のレビューです。
今年も情熱日本一!超独自路線でレビューしてきまーす。よろしくお願いします!

野口久光展行ってきたあ!

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ツィッターでつぶやいた、本日のできごと!
periscopeというツィッター生声配信で車運転しながら動画にしてます。

お暇な時にぜひ、うだしゃべりしてますのでぜひ!

Yahooブログにて。

いやあやさしかったなあ。
観客四人だったけど。
天気最悪だけど。


https://twitter.com/doomocuube/status/951439055912235009



https://www.pscp.tv/w/bSYK4zF4TlFheFlKZ1JYRWJ8MW5BS0VXTERvam9KTKSXgON6BRaZ-TR5cIEDSvPgAyqSDikeweIcNYWAuO1y

https://www.pscp.tv/w/bSYQgjF4TlFheFlKZ1JYRWJ8MWdxR3ZZb1JlZGdLQu90REtXmrD7VK4G2tcGeAL8lRmoB9WGCUvO3y6dqINa

庵野秀明総監督「新劇場版エヴァンゲリオンQ」

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星4、0
エヴァンゲリオンのサードインパクト以後


スタジオカラー作品。
総監督庵野秀明。
監督摩砂雪、前田真宏、鶴巻和哉。



もう一回見てみようシリーズ。再見シリーズ。

2018年最初、意外なやつがいいと思ってた本作。

庵野秀明監督「新世紀エヴァンゲリオン」の劇場版三作目。友達と見に行き、寝す過ごしながらみていた本作。いつの間にかラストシーンだった。

ビィレ、眼帯、ピアノ、カオルくん…と所々な記憶。

サウンドトラック付ブルーレイ作品で鑑賞し直しました。


超ネタバレしてます注意。


えー!こんな話だったのお!肝心なとこ見逃しすぎてたあ。

だけど、ほんとうに正直に言うと、はじめ30分、何をやってるのかイマイチよくわからんかったなあ。読解力がないのかもしれないが。

なんか、コンピュータ起動して、ロボ動かし、連携機械アナウンスが流れまくりながら、なんか作業してんのはわかりるが、なんか高度なCG披露なんだが、あれはやっぱり試したかったのかしらとも思った。

題字が出る瞬間までの40分弱の「子供(ガキ)」シンジの反乱。

時はたち、
主要キャラクターは、変わりはてる。
このキャラクターの顔も変わりましたよね。

アスカ・ラングレーの目
葛城さんの冷徹な冷たさ。ペンペンとビールプッハーとか言ってた方にはみえない長ぶり必見。
無機質なレイ
碇ゲンドウの目一体、確かにロボコップ感あり笑える。

あとニューキャラの存在感。トウジの妹。なまり、おしとやかさとシンジ意味深発言。

ヴィレの司令官室のような広がり
重機、戦機の細かい描写必見、ほんとコマイCGでお金かかってます。
衝突
ビラビラ
機器
画面表示
ATフィールド
戦闘機
使徒
破滅したモロモロ
etc


ほんとに細かいCGだ。


ピンク姉御眼鏡ハーフの真希波マリのべらんめえハーフ口調(笑)
歌はなぜか天地真理「♪1人じゃないってえ、素敵なことねえ」庵野チョイス60年代だ。真希波さんもどんな落ちくるかな?とりあえず死なないで欲しい(願い)

バカシンジは
ガキシンジに進化

あなたはやり直せるのか
やり直せないのか?

すべてはシンジしだいにも見えてきた人類補完計画
シンジ親子仲良し計画?!
いやネルフ仲良し計画?!

テレビの延長のようなカヲル君とのピアノ練習とシンクロ率向上モンタージュと友情。

中盤以降の新しいとこ。
下に下に展開するお話、なんかテレビにもあったよねえ。下に行く話。

そしてバトル、バトルバトル勝負。
ぶつかり
指揮
間違いなくスケールあっぷの画面迫力は、凄いです。
当たり前ですがテレビとは大違い。


そしてラストのまるで旧劇場版「まごころを君に」をみてるかのような最後の風景の地続き。


ラストのシンジくん良かったなあ。あごを持っていかれてたよね(笑、ひどい扱い)

勿論エヴァンゲリオン視聴者なら必ず楽しめる?お話。

私の予想は、永井豪「デビルマン」漫画版みたいなラストにはなってほしいなあ。



さて
新エヴァンゲリオン3
続々エヴァンゲリオン
新機軸エヴァンゲリオン

追伸
最終章!庵野さんのやりたかったエヴァンゲリオンのラストがしっかり見てみたいと思ってます。
出し尽くし欲しいです!

山下耕作監督「緋牡丹博徒」

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星4.3 白黒つけて赤と散る緋牡丹のお龍誕生!



1968年、企画俊藤浩滋。
脚本鈴木則文。
監督山下耕作。



買ったの見てみようシリーズ、再見シリーズ。自宅在庫処理。

2018年ディアゴスティーニ産、東映ビデオ、
藤純子主演「緋牡丹博徒」を見てみよう。

緋牡丹博徒シリーズは、だいたい見ている記憶。ほぼ東映ビデオの紙パッケージでレンタル。一作一作の出来がかなりひらきがあった思い。

そもそもは「映画秘宝」のムック本(井上三太イラスト表紙)から東映任侠映画にハマっていた私。
はじからビデオを見ていくとまあ滅茶苦茶面白いわけです。
日本映画の素晴らしさに気づきました。

緋牡丹博徒の魅力。
まずは藤純子の美しさ
九州弁のたまり、かなり微笑ましいなまり。
主題歌の歌。
博徒を見抜くサイコロ勝負博打シーン(続編からは無理くりぶち込み加減)
男気のような女気
アクション殺陣
流れ流れる出会い、縁、流れ者との結びつき。

流れ者の客演をする高倉健、菅原文太、鶴田浩二。それぞれの事情
それぞれの男っぷり
負けっぷり
たちっぷり

美味しい隠れお笑いキャラ熊虎親分こと若山富三郎、藤さんと唯一の兄弟盃。

加藤泰監督「緋牡丹博徒お竜参上」DVD所持。

自宅棚から一掴みディアゴスティーニ産DVD鑑賞しました。

いきなり自己紹介のメンチきり。

からの博徒シーンへ。
花札を切り返す
赤から
黒から
白へ
牡丹の花がうつりこみ
クレジットの字幕は赤から白へ変化する。

そこでまことに無骨な高倉健と出会う。

女じゃねえか!
とまさに性差ぶった斬り台詞の高倉健アニイ

女ゆえになぜ?男世界にたてつき
女ゆえに任侠道に簪つきさし、刃物をたてつける藤純子

それは父親のかたきのため。

そこに絡む素晴らし過ぎる助演の守り立て。藤純子を女として好いて盛り上げ、勘違いで盛りたて、添い遂げ、傷つかせ、肌を斬り、物語をサイコロのように転がしていく。
ゆえんは、切り合い、貼った、散った。で、出会う博徒の道。

謎を貫きながらも協力、恋花咲く高倉健
唯一のコメディリリーフのおぼっちゃまスタイルで決める若山富三郎、とにかく顔のインパクト癖が猛獣のように強い!必見笑い。
コメディ役その2の山城リンゴ信伍のボンボンパー演技も必見!「不良番長」のノリは、この若き日から育っている(笑)
本作を見て若き日にファンになった「フジミのマツ」こと待田京介。ラストの殺陣も良い!
お竜さんを慕う山本麟一も素晴らしくどこけ可愛らしいお嬢様愛を体現。山本さんさ、東映任侠映画の素晴らしき助演者のひとり。おっきな目が印象的。


一方敵たるお竜を口説いてねじ伏せる実業家悪党の大木実の素晴らしい善人顔したピカレスク具合は、何気に本作の肝だと思う!こういう人今も無限増進中だしょ。

藤純子のたどたどしい歌とゴツゴツした九州訛りのオリジナリティな響き。歌は何度も拒否した後悔素材だそうですが、いやいや素晴らしい!(私カラオケで歌えますよ蛇足自慢)
また緋牡丹のタトゥー花開花シーンもたいそう拒絶、ですが、説得したそうです。
牡丹の入れ墨こそ女を捨て任侠道で生きるお竜さんの痛い刻印。素晴らしい脱ぎの可憐なる任侠開帳シーンだ。
藤純子の魅力爆発してるのは、言うまでもない。
たどたどしいような訛りに、仇討ちを説き、女を否定し、男に中指たて、任侠論理を振りかざす。藤さんは、企画プロデューサーの俊藤浩滋さんの娘さんが、藤純子さん。超ボンボン出演ですが、いやいや素晴らしいんです。

殺陣は小刀のような小太刀、簪針、銃でやりあう。

いつしか
絡む物語は、殴りのこみゴミに散りゆく!

てまえしょうごくはっするは、緋牡丹の博徒、お竜はんばってん。

藤純子が女ひとりで魅せる任侠花札人義理人斬り娯楽作品

ぜひどうぞ!

さて
白黒つけて赤と散る緋牡丹のお龍誕生!

追記
のち監督昇格、鈴木則文監督続編
加藤泰監督作と作風に個性が出まくってきます。
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