星4、1 五社監督のヒストリーオブ吉原
1987年東映作品。
原作斉藤真一。
脚本構成笠原和夫。
脚本中島貞夫。
監督五社英雄。
昔「ゴールデン洋画劇場」でよく地上波放送していたこれを見てみるうシリーズ。
今じゃ考えられない。毎日がCSの映画チャンネル並みの地上波ラインナップで、私らの子供の頃はやはりおかしい時代だったんでしょうか?なんて。
よく五社監督作品は、本作と「肉体の門」(近日鑑賞予定)それから「極道の妻たち」(高視聴率映画。こちらもいつかレビューしたい)なんか放送していた。
Hな作品だ、と人目でわかる作品、ギラギラした目つきの男性群、そんな印象の五社監督作品群。今なら挑戦出来る、なぜなら、おじさんだもの。
東映DVD鑑賞となりました。
いやあ凄いよなあ。
セットをバッチシ作って、しっかり「炎上」させる。ラストの炎は、遊女の怨念の集積のよう。ラストカットの名取さん、本当に熱そうで目がシパシパしていた。
物語は、ウブな匂いをもつ名取裕子。吉原のとある遊郭へ荷車にのりやってくる。そこで見聞きするはじめの一歩、ワケありの働き、訳ありの遊女様々。
導入の素晴らしき、How to 遊郭の仕組みを化粧しない名取視点で観客にわかりしめるはじまりは秀抜。
遅咲き早咲きの桜たる遊女達のそれぞれのドラマを挟み叫びながら、名取裕子の登り花魁の道まで魅せる。
はじめの遊女の春に二宮さよ子。
遊女の中でも西川峰子の素晴らしき叫びとスローモーション五社スロー必見。あまりにも奇妙で一生忘れられない。だけど、人間誰しも狼になりたい時があっても良いと思うが、西川峰子の吐き出す桜のなんとも真っ赤なカットの強烈なこと。
ほか夏の章たるのたうちまわる金魚のような藤真利子の鋭利な刃物のような鋭い夏。
最後にそびえるかたせ梨乃の歌に豪華にまるで男気のような下水さ風きる遊女ぶりも必見。かたせ様は、五社組のアクトレスだ。本作での大声、叫びを是非。
まるで主役の名取裕子は、さながら脇役のよう。
吉原の古きなくなった伝統をかすかながら蘇らせた五社マジックに魅せられた炎。元祖炎上ムービーなのかもしれない。いや本作の炎上は、まことに艶やか、つややか。
脇男優になまり宜しくビートきよし、名調子のような呼び込み左とん平、遊郭ちょろちょろウェイター岸部一徳、念願の五社組にはいれた喜びをバイオリン歌にこめる、アドリブ歌ありの竹中直人。
あと今回は完全にコメディアンリリーフの主役級緒形拳は、余計な一言軍人でちょい役。
さりげなくロマンポルノ組から絵沢萌子。
神代辰巳のエロスと比べるともはや大仰大袈裟、ザ大芝居に見えるかもしれない。が、東映筋金入りのセットと絢爛豪華な日本の歴史的エロスをきっちり描いた五社カッツは、素晴らしいにつきる。
けばけばしいほどのきらびやかな色と装置に
名取裕子の花がちる
今も昔もかわらぬ遊女は、今もなお続く。
こんな物語どこぞの箇所でも花開いてる男女だから、、、。
五社監督の変なスローつぼに入ってきたなあ。
溝口健二の「西鶴一代女」から
ナギサオオシマの「愛のコリーダ」から
神代辰巳の「赤線玉の井ぬけられます」から
日本映画のラブエロス作品群は、素晴らしきある意味恋愛情念映画だよなあ。
日本映画のラブストーリーは、ちゃんと存在しているんだけど、みな、知らないだけ、なんだよなあ勿体ない勿体ない。
さて、
五社監督のヒストリーオブ吉原
ぜひどうぞ!
追伸
「肉体の門」「櫂」「陽暉楼」「薄化粧」「極道の妻たち」「226」あたしまで鑑賞未定見てい予定。
1987年東映作品。
原作斉藤真一。
脚本構成笠原和夫。
脚本中島貞夫。
監督五社英雄。
昔「ゴールデン洋画劇場」でよく地上波放送していたこれを見てみるうシリーズ。
今じゃ考えられない。毎日がCSの映画チャンネル並みの地上波ラインナップで、私らの子供の頃はやはりおかしい時代だったんでしょうか?なんて。
よく五社監督作品は、本作と「肉体の門」(近日鑑賞予定)それから「極道の妻たち」(高視聴率映画。こちらもいつかレビューしたい)なんか放送していた。
Hな作品だ、と人目でわかる作品、ギラギラした目つきの男性群、そんな印象の五社監督作品群。今なら挑戦出来る、なぜなら、おじさんだもの。
東映DVD鑑賞となりました。
いやあ凄いよなあ。
セットをバッチシ作って、しっかり「炎上」させる。ラストの炎は、遊女の怨念の集積のよう。ラストカットの名取さん、本当に熱そうで目がシパシパしていた。
物語は、ウブな匂いをもつ名取裕子。吉原のとある遊郭へ荷車にのりやってくる。そこで見聞きするはじめの一歩、ワケありの働き、訳ありの遊女様々。
導入の素晴らしき、How to 遊郭の仕組みを化粧しない名取視点で観客にわかりしめるはじまりは秀抜。
遅咲き早咲きの桜たる遊女達のそれぞれのドラマを挟み叫びながら、名取裕子の登り花魁の道まで魅せる。
はじめの遊女の春に二宮さよ子。
遊女の中でも西川峰子の素晴らしき叫びとスローモーション五社スロー必見。あまりにも奇妙で一生忘れられない。だけど、人間誰しも狼になりたい時があっても良いと思うが、西川峰子の吐き出す桜のなんとも真っ赤なカットの強烈なこと。
ほか夏の章たるのたうちまわる金魚のような藤真利子の鋭利な刃物のような鋭い夏。
最後にそびえるかたせ梨乃の歌に豪華にまるで男気のような下水さ風きる遊女ぶりも必見。かたせ様は、五社組のアクトレスだ。本作での大声、叫びを是非。
まるで主役の名取裕子は、さながら脇役のよう。
吉原の古きなくなった伝統をかすかながら蘇らせた五社マジックに魅せられた炎。元祖炎上ムービーなのかもしれない。いや本作の炎上は、まことに艶やか、つややか。
脇男優になまり宜しくビートきよし、名調子のような呼び込み左とん平、遊郭ちょろちょろウェイター岸部一徳、念願の五社組にはいれた喜びをバイオリン歌にこめる、アドリブ歌ありの竹中直人。
あと今回は完全にコメディアンリリーフの主役級緒形拳は、余計な一言軍人でちょい役。
さりげなくロマンポルノ組から絵沢萌子。
神代辰巳のエロスと比べるともはや大仰大袈裟、ザ大芝居に見えるかもしれない。が、東映筋金入りのセットと絢爛豪華な日本の歴史的エロスをきっちり描いた五社カッツは、素晴らしいにつきる。
けばけばしいほどのきらびやかな色と装置に
名取裕子の花がちる
今も昔もかわらぬ遊女は、今もなお続く。
こんな物語どこぞの箇所でも花開いてる男女だから、、、。
五社監督の変なスローつぼに入ってきたなあ。
溝口健二の「西鶴一代女」から
ナギサオオシマの「愛のコリーダ」から
神代辰巳の「赤線玉の井ぬけられます」から
日本映画のラブエロス作品群は、素晴らしきある意味恋愛情念映画だよなあ。
日本映画のラブストーリーは、ちゃんと存在しているんだけど、みな、知らないだけ、なんだよなあ勿体ない勿体ない。
さて、
五社監督のヒストリーオブ吉原
ぜひどうぞ!
追伸
「肉体の門」「櫂」「陽暉楼」「薄化粧」「極道の妻たち」「226」あたしまで鑑賞未定見てい予定。