1974年、脚本いどあきお、監督田中登。
度重なるリバイバル。
日活ロマンポルノをかざる
裏の傑作。
リスペクトから本作をあげる若手俳優多数。
何が、本作をポルノから羽ばたかせ我々に今もなお伝達されるのか?
今一度凝視したい思い出、
集中見聞ロマポルシリーズ、日活ビデオにて再見したのでした。
どよーんとした時間軸。
広がる大阪らしき街。モノクロの画面がきしんで捉えていく。
せわしなく。ゆっくり、時は、猥雑生活に芹を魅せる。
ふらふらと歩く芹明香の映画、絶望的ななりわいの楽しみ
囲む家族
叫びのような声の息子の恐ろしいほどのぬめりきった生活存在感とあめえたうめき
花柳幻舟のドスパルタな母的折檻感あふれる罵倒とどなり
うっさい!ぼけ!
と軽くあしらう芹。
コンドームを洗うホテルの人
並行して描写される
宮下順子の肌がふたりにゆられる。
ナイーブなインテリは、人形のようにあがめ。みつめる。
もう一方は、セックスの野獣商人に宮下を犯す。対立する。
このナイーブなわかものの存在感がなんかな?と思ったら萩原朔美さんという詩人・映像作家さんだそうです。
ラストの絶望と大地にせせら明るく立つ芹に
うすら匂い立つ大阪の街を感じる
セックス
ワイセツじゃない
面白さは、田中登のカットにまぶされた
芹のぶっきらぼうな生き方とたまらない生活臭に我々は、つよく頭を、こずかれる。
なんや!まってたんかぁ!
画面から話しかけられたようだった。僕に。