田中監督の新宿トルコの女たち
1972年、脚本中野顕彰。監督田中登。
ロマポルを今のうち見ておこうシリーズ。
完全にハマってきた日活ロマンシリーズ。
ポルノというより素晴らしい学園荒廃陵辱映画だった「女教師」
その「女教師」がデビューとなった古尾谷雅人さん。
田中登監督とさながらトリュホー、ジャンピエールレオーのような怒れる若者、犯す若者も体現しています。
その人妻団地で圧殺。田中監督の実録犯罪の傑作「人妻集団暴行窒死事件」
そして
その男、頭に怒りの怨念の火をともし今、狩り出す「丑三つの村」
私の中のロマポルの巨匠田中登監督。
そんな田中監督のデビュー二作め、「牝猫たちの夜」ジュネオンDVD鑑賞となりました。
やっぱりこういう青春物語に出会えるから嬉しいですね。
小沼勝監督「新宿乱れ街」も素晴らしいスナック青春物語でしたが、
本作は、トルコ嬢の物語。
いきなりビルが映り、給仕が油っこくガチモリのスパゲティとデカフランクフルトを持ってくる。
それを舌なめずりで眺める三人の女性。
彼女達は、トルコ「極楽」の三人だ。
そんな三人の日常をさりげなく魅せていきます。
主役の女性は、隣に住む不思議な同性愛カップルのお願いを聞きます。
隣の男、キャベツを電気のスイッチ紐に括り付け、手を使わずに食べているんです。
そうこの作品の彼等のような指標でございます。
若者の怠惰さ、ムチャクチャさ、自暴自棄さ。
到底理解不能な方もいらっしゃるかもしれませんが、
70年代の若者達の移り気な猫達の青春物でした。
調べるとこの当時の「映画芸術」のナンバーワンになったとか?
はたして彼女らの夜はいかに?
ラストが素晴らしく潔い放り投げた出来で、まあロマポルでよくある
いきなり最終回ならぬ、
いきなりラストシーンに笑っちゃいましたが、とっても素晴らしいあるある「こんな感じ」的瞬間を切り取ります。
こういう素晴らしい映画に出会えるのでロマポルは、良いです。
さて
田中登監督の新宿トルコ嬢の夜
新宿の賑やかな子猫達の華やかな夜
田中監督の新宿トルコの女たち
ぜひ!
追記
このロマポルは、今年だけハマりたいので通年見ていこうと思います。本作みたいな作品に出会えると嬉しいです。