星4つ
塚本監督、ブルーオレンジな鉄男達
1993年、東芝、怪獣シアター提供。製作、照明、出演、編集、美術、監督塚本晋也。
北野武監督ヴェネチア映画祭受賞作品「HANA-BI」
この審査員だった塚本晋也監督。
北野武の栄誉に上から審査を加えていた、塚本監督。
すでに海外では「鉄男」で世界突破した世界の「ツカモト」監督
塚本版ウルトラ「Q」、日常にあふれた電柱小僧の暗黒戦い8ミリ作品「電柱小僧の冒険」
フルメタル融合、白黒ハイスピードトラウマエログロを画面造形にぶつけた鉄男と鉄男の戦い、
処女作「鉄男」。
鉄男は、世界を駆け巡って、世界の監督を魅了します。
タランティーノがハリウッドで「空飛ぶ鉄男」をリメイクしようぜぃ
という発言は、有名。(しかし頓挫する)
そのかわり海外スタッフを入れたネオリメイク、外人が鉄男になっちゃった「フルメタル鉄男」
その「鉄男」シリーズの二作め、続編。
何度か見かけていた。
あと正直、絶対「鉄男」には、劣る事前予想。
わが本棚にあったゼリアスDVD、「鉄男?ボディハンマー」鑑賞となりました。
カラーになった鉄男ワールド。
ブルーな鋼鉄カラーと
オレンジの燃え盛るカラー
二色の塚本カラーが画面を覆います。
田口トモロウ家族にぶつかる魔のムキムキ軍団。
その総長に謎のバッテン男、監督塚本晋也が立ちはだかります。
塚本ワールドでは、塚本さん自身常に悪の立場を貫き、主人公と相対します。
そこに今回ムキムキ
少林寺軍団のごとく
頭を丸めた裸の軍団がなぜか鍛えてます。
ウェィトリフティングで鍛えてます。
この「鍛える、筋肉」的なアプローチは、のちの「東京フィスト」でたっぷり表現されます。
田口トモロウさんのだんだんと「鉄男」ボディハンマーになる姿必見。最後はとんでもない姿になります。
今回は、チェイスシーンが随分と増えています。
コマ撮りも減少してますが、その分、追いつ追われつ。
本作でも殆ど鉄男、空、飛んでますけどね((笑))
そして ボディハンマーのごとく 銃との融合がテーマ
ていうか見た感じ寺沢先生の漫画「コブラ」のサイコガンのように見えますが、絶対塚本さん、「コブラ」影響受けてます。
エログロも少しなりを潜め
ブルーオレンジなメタルガンボディの鉄男達の攻防を是非ご覧ください!
後半の塚本さん完全に
スコセッシの「タクシードライバー」の主人公トラヴィスです(笑)
塚本監督のスコセッシ好きは、「バレットバレイ」でも濃厚に画面に表現されてます。
レコード屋が移るんで懐かしいんですが、
ひょっとすると田口さんが頭にはめらる物、
ウォシャウスキー姉弟監督「マトリックス」の原型なんかも、なんて思ったりします。
「東京フィスト」もフィンチャーの「ファイトクラブ」と似ていますが、、
塚本監督の方がはやいんですね。マトリックス、ファイトクラブ1999年作品なんで。確か塚本さんもフィンチャーパクったな的発言を雑誌でしていたような、、、。
さて
カラーになって
お送りする
ブルーオレンジな鉄男達
ぜひご覧ください!
追記
塚本監督2013年新作まもなく撮影のようです。楽しみ楽しみ。
追伸
棚からひとつかみDVD鑑賞シリーズ続きます。