星4.4 スコセッシのキリシタンの沈黙
スコセッシの来日インタビュー(素晴らしいです。)
原作遠藤周作。脚本ジェイコックス。制作、脚本監督マーティンスコセッシ。
私が、はじめて映画本を購入した映画監督、マーティンスコセッシ監督。超お気に入り監督でございます。
スコセッシ監督鑑賞履歴おさらい。
最初は、ベータ録画の月曜ロードショー。最低男映画と思った幼少期から今やシネマバイブル定礎殿堂いり。俺はタクシードライバー、彼女をポルノに誘ったら、、、「タクシードライバー」
ストリートでイタリア系若者のどんつき騒ぎイタリア系風味「ミーンストリート」ロネッツの「ビーマイベイベー」がなぐるようにかかり、ハーベイカイテルが牧師と硬い握手を交わす冒頭場面を32回くらい見た。
僕は母と旅にでるように離婚につきあわされ、母は歌手にバイトに旅をする。スコセッシ初期の女性映画「アリスの恋」
暴れるボクサーは、私生活超最悪の嫉妬パンチ「レイジングブル」
あの、僕コメディアンだけど、いまから犯罪します。愉快誘拐です「キングオブコメディ」
退社して、退屈で、本をよんでたら深夜をさまよう「アフターアワーズ」
ワイズガイはつるんで極悪。薬でつるんであとはなれの果て「グッドフェローズ」
キリストは人間だった「最後の誘惑」(ソフト化希望。今レアソフト、みれません)
未見のレア宗教大作「クンドゥン」
金金金とセックス、薬薬、電話で殴って金を稼いで、狼は社長になってラリパッパッ「ウルフオブウォールストリート」
前作、おそろしいほどの力強さとアク強いメガはやいやらしいディカプリオを「ウルフオブ~」で魅せてくれたスコセッシ。
何年も前から日本の作品に取り掛かりたいとインタビューで発言していた思い出。
その作品が、なんと遠藤周作!!!
タランティーノなんて足元もおよばない映画番長博士である、マーティンスコセッシが、次にとりくむ日本小説映画化。
しかもそれは、自身の牧師になりたかった彼の終生のテーマである「宗教、信仰心」
そこになんとお気に入り監督塚本晋也、卍ラインではなく窪塚洋介、イッセー尾形が出演。
予告等一切情報遮断。最初168分に若干たじろぐ、腰ひける事実。だが。
「キリスト、信仰、神父になりたかったスコセッシの宗教シリーズ決定版。日本人の活躍ぶり、何が沈黙で何が念願の企画だったのか。静かなスコセッシの待望日本原作物に魂はいかにうつしているのか?しかと目に焼き付けます!」と呟き。
スコセッシ信者である、私、初日、中ホール的小屋で熱心なスコセッシファンであろう方々と夕方「沈黙」鑑賞してまいりました。
次第にこの美しくも残酷な日本キリシタン映画に嫉妬してきます。
まずだいだい前提の問い。
なんで日本人がこれを映画化できなかったのか?
という問いですね。(調べたら篠田監督が映画化してたんですね。それもびっくしたけど。今見ることできないでしょう。DVDあるのかな?)
そして終生問い続けてきたスコセッシの「信仰」に対する真摯で大変真面目すぎて肩が凝って、外れそうなくらい鋼鉄まじめな作品と聖地精緻な日本キリシタン物語の力作にうなりました。
おもしろくないです。基本ね。娯楽ではないです。 要は
「タクシードライバー」「カジノ」「ウルフオブウォールストリート」のノリを期待ると、、、「おもしろくないです」という結論です。
端的にいうとスコセッシの三時間強の江戸時代劇、ベルイマン風キリスト教風味てな感じです。
疲れてたり、おもしろいスコセッシをお探しの方は、またスコセッシのDVDを家で再生されることをお勧めします。
まず、このアンドリューガーフィールドの顔面が素晴らしかったですね。私は、フィンチャーの「ソーシャルネットワーク」で小癪な若造を演じてたんですが、今回は、彼の映画ですね。彼の信仰と生き様を見てください。必見の熱演でした。いい俳優ですね。惚れたわ。
精悍な姿で肩に藁(笑)アダムドライバー
塚本監督にも一世一代の力演でした。素晴らしかったですね。ドリカムですね、スコセッシ教の監督。見事にキリシタンを演じてます。心技体ぜひ必見。
いやらしい大名を演じたお笑いスタタンからいまやハリウッドの一人芝居イッセー尾形さん。長い英語のセリフで苦労されたと思います。何回かしゃべっているとカットが変わるので、きっと何度もやられたんでは?と邪推。いきなりバストショットからとか不自然なショットありました。
キチジロウを演じた窪塚さん。本作のキーマンです。信仰と生きる術と疑いと彼を見るだけでも価値あり。
いきるために、うたがうのか、いきるために許しをこうのか、生きるためにいのりつづけるのか、暴力におびえ、弱さをみにつけひざまつくのか、、、、。見ながらいろんな考えがよぎります。宗教の前にパンを食うのか、、、。
スコセッシのやはり最高傑作またでちゃうんですね。日本風景の中からかつての日本が行ってきた
日本に侵食する異文化「キリスト教」「踏絵」「棄教」
台湾で撮ったそうですが、実に素晴らしい風景の中
日米俳優が絶妙な隠れキリシタン日劇を見せてくれました。
この少女が小松さんだったのみてから調べて気づいたよ。加瀬さんもいます。あとサブ監督、青木さん、渡辺哲さんも出てましたね、確認できました。
スコセッシのインタビューを聞いて、娘さんが生まれたんですね。
なんかね、最近力強いなーーと思ってたんですけど。プライベートの変化もあったようです。
さて
スコセッシのキリシタンの沈黙
全然楽しくない作品ですが、力作だと思います。
そんな映画がみたいかたはぜひ
追伸
filmarksに加筆版レビューします。