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スピルバーグ監督「リンカーン」大盛ブログ版

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星4、5

スピルバーグのリンカーン


20世紀フォックス、ドリームワークス他提供。音楽ジョンウィリアムス。アンブリンエンターテイメント製作。製作、監督スティーブンスピルバーグ。


アメリカ映画の最大牽引者であり、プロデューサーであり、娯楽ハリウッド映画の立役者

スティーブンスピルバーグ監督

スピルバーグも本当にフィルム幅の広いジャンル映画を撮り分けています。

初期のエポック宇宙作

出演者が上空を見上げるスピルバーグの光のUFOミュージカル「未知との遭遇」
異星人と生活した「ET」

スピルバーグの宇宙リメイク「宇宙戦争」


初期からの怪物物

一大エポックとなったスピルバーグの基本作品、波間にカブリと襲われたら「ジョーズ」

処女作にしてカーアクションストレート交通事故「激突」

いつのまにかおっきくなっちゃったその公園で「ジュラシックパーク」

スピルバーグの喜劇アプローチ

スピルバーグの戦争コメディ。スピルバーグの黒澤明ファンから三船敏郎に会いたかったために作ったように見える隠れたオフビート戦争コメディ「1941」

詐欺、逃亡、追っかけ、逃亡「キャッチミーイフユーキャン」(未見)




スピルバーグの冒険活劇アプローチ
「インディージョーンズ」シリーズ



そして後期から見えてきた
スピルバーグの真面目誠実路線

最初のスピルバーグの黒人対白人の友情「カラーパープル」

自らのルーツ、ユダヤ系を救った一冊のリストをめぐる途方もない白黒のドラマで骨太なエポックメイキング「シンドラーのリスト」

そして本作「リンカーン」に繋がる奴隷船をめぐる裁判劇「アミスタッド」


スピルバーグファン、別名スピファンとしまして
最近作は、必ず劇場で見ています

オリンピックの裏の集団殺意「ミュンヘン」から見ていますかね。


本作リンカーンの物語は、スピルバーグが作るぞ、作るぞ、とニュースに登っていては、頓挫した題材でありました。


主演は、今油がのりまくりのダニエルデイルイス。

チラシも公開前に二種類配布(チラシ二パターン出る映画は、宣伝費がかかってるイコール期待できる?という自分なりの法則)

リンカーンは、奴隷解放宣言した人、あとリンカーンていえばダウンタウンの番組!というお粗末な知識。
リンカーン本もかつて購入してちょっくら走り読みした次第。


上映時間二時間越えですが、上映最終週デイタイムに鑑賞して参りました!



まず、これは、日本じゃなかなかヒットしないのかなー!

あと他いろんな日本映画とかいろんな洋画シネコンで上映してますけど、

本作の重たさは、半端ない力作でありましたよ!

スピルバーグのかつてない台詞量多い、

自由への提言

政治への対立

会話の拮抗

素晴らしい作品でしたよ、スピルバーグの真面目路線でもかなりのエポックボリティカルムービーメイキングだと思いました!



アカデミー受賞納得すぎるダニエルデイルイスのリンカーン、いや

ダニエルデイルイスがリンカーンに見えるんですね、そのものでありまして。

リンカーンの逸話、

リンカーンのたとえ話

リンカーンの説き伏せに

全てが詰まったドラマであります。

アメリカの19世紀の作り込みの素晴らしい再現力。
セット
髪型
ファッションの素晴らしさ

そして撮影も
灰色を基調とした
薄いシルバー色と自然光っぽい陰影を意図したリンカーンカラー、必見!
影や暗さを実にうまくリンカーンの存在感をひきたたててますね!



ダニエルデイルイスの奴隷解放をめぐる政治的駆け引きのドラマ

まるで国会中継のごとくのアメリカ議会での自由への言論ぶつけ合いのザマ

一票をめぐるリンカーンの執念

対立する人間を説いていくリンカーンの言葉の素晴らしさ、ダニエルデイルイスの素晴らしい演技。必見ですよ!アカデミーの演技をぜひごらんください!

本当に素晴らしい政治家になっています!

ダニエルデイルイスの歩く姿に哀愁や寂しさや力弱さまで感じさせてくれます!

物語は、時は19世紀、1800年代。アメリカの差別激しい南北時代。

奴隷制度と南北戦争の終結にむけて

激を飛ばし、冷静になり、歩みをすすめたリンカーンの法律改正までの政治物語であります。



150分以上ありますが、いやいやダニエルデイルイスの力演から眠くも全くならない

耳を貸すべき素晴らしい言葉の数々



リンカーンの本なんか読むよりよっぽど

よーくわかった
リンカーンの勇姿

リンカーンの妻にこちらもアカデミー女優でありますサリーフィールド

我らがボス、トミーリージョーンズのドンとした一言と早口


そしてスピルバーグ映画にもすかさず出ちゃったこちらもどんな作品も絶好調のジョセフゴードンレビット
そしてそして
こんなとこでびっくり!90年代から裏若手俳優悪役俳優で主演していた

ジェームズスペーダーがかなり太って再開!

「レスザンゼロ」
「プリティインピンク」
「ぼくの美しい人」

の頃のイケメンから、薄汚いぶっちゃけ明晰ロビーストになっています!



イヤーこれは、大論争につぐ論争

対立につぐ対立

対論につぐ対論

喧嘩対喧嘩

でございまして、それ相当の興味ないと

跳ね飛ばされる量の言葉のシャワーです。

興味ない方はみない事をお勧めします(どういうレコメンだよ)

それほど分厚い作品
スピ様の気合い入ってますよー!

私は「アミスタッド」でのなんかどこか言葉少なめな感じが、本作で

しっかり伝わった気がしましたね。

さながら
スピルバーグのアメリカ論
スピルバーグの政治論

リンカーンの政治ポエム

のように感じましたね。

またスピ様は、今回

劇的に作ろうとはしてませんね。

わりと静かに魅せようとしてますね。

わざと劇的に出来る事を外して

静かーに静かーにドラマを組み立ててますね。
これが、作品賞を遠ざけたなぁというのも見て感じました。

作品の整合性より
ダニエルデイルイスの演技に寄り添っている作品ですね!

スピルバーグの必殺技、残酷描写も少なめ控えめであります。さり気なく伝達しております。が、酷い事は、一目瞭然。

アクションとか
面白い駆け引きとか
そんなんありませんよ!

ひたすら会話劇であります!

アメリカの歴史に興味ないと相当つらいです。


私はスピルバーグから

リンカーンからの

自由への熱意
戦争への同情と歯がゆい思い
奴隷と差別と政治やりとり
をよーく感じとれた映画でございました!

2013年の熱い厚いリンカーン魂に触れられて

大満足な作品でしたよ!



さて
スピルバーグの国会生中継
リンカーンのポリティックポエム

スピルバーグのリンカーン
リンカーンのワーズシャワー

スピ様ファン

アメリカ歴史ファン

必見のメガトン作品ぜひ!どうぞ!



追伸
冒頭スピルバーグの直接コメントがあって嬉しかったなぁ!

まるで
「ベンハー」とか
スピ様大好きな「アラビアのロレンス」とか
「ドクトルジバゴ」とかのスペシャルエディションDVDとかの導入部のようです。いや目指したとこあるよなぁ。



追記
しかし2013年アメリカの奴隷、黒人差別を見つめる映画に多く出会ってます

タランティーノの「ジャンゴ」

ヤコペッティの「ヤコペッティの残酷大陸」



あとスピルバーグが本作なかなか製作できないんで実費払って作った感じが、なんとなく画面から感じました。


あと本作見て、
ジョーズ

インディージョーンズ

見るとおんなじ監督が作った作品に

とっても見えないんですよね!

だから素晴らしいと思うんですよ、スピルバーグ!

改めて好き好きスピルバーグでありました。

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