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ベルナルドベルトリッチ脚本監督「暗殺の森」

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星4、5

ベルトリッチ監督の暗殺者の色



1972年、撮影ビットリオストラーロ。音楽ジョルジュドリュー。脚本監督ベルナルドベルトリッチ。



イタリアの映画監督の中で、第一線を走ってきた巨匠、ベルナルドベルトリッチ監督。

初期のファシズム系暗殺映画から

エロティック系から

アジア3部作を撮りあげたベルナルドベルトリッチ。

病気を患い車椅子姿を見て心配しましたが、

2013年ベネチア映画祭審査員長をつとめてホッと致しました。


「ラストエンペラー」は、テレビ「日曜洋画劇場」で見た記憶。

そして坂本龍一教授のサントラをダビングした次第。のち「ラストエンペラー」完全版ビデオ2巻組(松竹ビデオ)を見た記憶。

そんな出会いでした。
のち二十代前半に名作というかエロスだけを期待して「ラストタンゴインパリ」に挑戦するが、なんか挫折。

30代に入り
「シェルタリングスカイ」の灼熱のセクシャルラブに感動。

「ラストタンゴインパリ」の迫り過ぎるワガマママーロンブランドンダンスに唸る。

デニーロとドパルディーが共演した大作大河エロチック農地解放「1900年」

と見てきて

うならされ続けてきました。

フェリーニのような幻想、想像力豊かな、女性賛歌のような作風とは違います。
あくまでも
歴史的なイタリアを見据えつつ

エロチックな人間の性をまどろっこしく描いてるようなベルナルドベルトリッチ。



本作は、私のお気に入り作家、村上龍さんが大好きな映画、村上春樹さんは、嫌いな映画という記事をかつて見つつ、

(春樹曰わく

「僕は「エルム街の悪夢」という映画が好きなんだけど、あれとおなじですね。フレディーはみんなの夢に潜り込んでくる。僕らはそれを受け入れなくてはならないと思う。そしてひとりひとりがそれと戦わなければならない。ああいう映画好きですよ。「暗殺の森」なんかよりずっと有効だといいたい」

ととある対談で曰わく。)






完全版アミューズビデオ鑑賞致しました。



ベルトリッチ32才の作品。
凄いですね、32でこのガチガチなファシズム観

ビットリオストラーロの一画面、こだわり決めまくった甘美殺意な画面、必見ですよー。

後半の単なるダンスシーンも綺麗ですねー。

ビットリオの美しい色彩というか色と送り方はやはり素晴らしいですね。

時に美しい

時に気持ち悪い

時にはりつめた


一人の暗殺者の色の暗く、ジメジメした、ジャンルイトランティニャンが主演の物語が待ってます。

気難しい
悩ましい
ほぼ笑顔なしな

ジャンでありました。

そして本作登場の2人の白い女性の怪し過ぎる白さ、美しさ、必見。

何でしょうね、このいやらしさは、素晴らしいです。

物語は、非常に暗い歴史的暗部を照らした感じなんですが、

やはりベルトリッチ特有のいやらしいセクシャルな匂いが、匂いたっています。
ビットリオストラーロの力が強いと思います。

歴史的な掘り下げやドラマの落ちもやや唐突な感じなんですが、

32才の映画監督が撮ってると思えない

早熟感がハンパない気がします。

すげぇなぁ。

ベルナルドベルトリッチの頭の良さ

絶対歴史観の中にセックスをぶち込みあたり

撮影ビットリオの色

この3つのミクスチャーな映画が初期ベルトリッチのファシズム3部作なんかもなぁと

それも20代後半から30代に撮りあげてんのが凄いです。

初めからパゾリーニに支持し、フェリーニとロッセリーニ以外認めないという確固たる映画史観を持ち

はやくから頭角を表したベルナルドベルトリッチの

素晴らしい堅苦しいさとエロスを交えた

暗い殺人者の血迷いの色を魅せてもらいました。



さて
ベルナルドベルトリッチが魅せる

暗殺者の色

是非!


追伸
最新作「孤独な天使達」が楽しみだなぁ!

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