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神代辰巳監督「恋人たちは濡れた」

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星4、3 間違いだらけの砂浜フィルム馬跳びの夢



1973年作品
監督神代辰巳
脚本神代辰巳、鴨田好史(神代組契約助監督)



【ネタバレしながらレビュしたいので注意】





隠れすぎた巨匠、日本映画界において一番欧羅巴作家のような独自性を

日活ロマンポルノ

という失われたレーベルにて発揮しつづけた映画監督

神代辰巳

なんとか彼の映画の肌ざわりをお伝えするべくひとり孤軍奮闘する言葉の羅列。

2016年年末付近、
ピンク色のジャケジュネオンDVD鑑賞しました(2回挫折あり。少し見て返却あり。)



見たとき

なんだこの映画!!!

という特別な気持ち。
あの不可解な所作の数々

追いかける我らが追い求める、
いや
あまり追っても砂に埋もれてしまう
主役のなんとも冷たい言動とノイズのような否定

間違いだらけの思い違いや食い違いをふっかけてくるんです、主役に。

いや、俺はしらねぇよ!の連続にわれわれの脳内は嗜好停止してくるわけですね。論理が跳ぶんです、わかろうとしよう、なんなんだこの世界!理解したいのにと思えば思うほど、、。


かつなんか難しく訳わからない世界。

神代監督曰く
「気取ったかなという気がする」とのこと。

本作は、のち「黒薔薇昇天」にでも取りあげられる映画の映画話しでもある。
まああくまでも主役の設定が「ニューシネマパラダイス」でも表現されていたフィルム運び人が主人公だ。

この食えない
いけすかない
だらしなさそうな


同情するなら間違いだよ!知らねぇよそんなヤツとフィルムを持ってチャリで攻撃してきそうだ。

ある意味本作、この主役の自転車に乗っている間の妄想夢かもしれない。

ある意味ラストの落ちる瞬間の白日夢にもみえ無くもない。

今回3回目だがみながらそんな事をかんがえた。

あの擦り寄るカップルは過去の善意成るお人良しだったのかもしれない、ただただ嫌な記憶として。

ただただこの風来な若者を見て
生意気などっちつかずな恋人たちらしきカップルは、濡れて?いる?ようなのだ。

タイトルから感ずる感慨は、全く気色かんじられない

ふらふらした
へんな主役
いや
あのころの 男性にわれわれは、見覚えたような狭さのようないらだちや無為をしていた出来損ねた若造の乱暴無為を確認したくない

いやあな自分を見ているかのように思えてくる。

当たり前だが

砂浜全裸馬跳びしたら
今やAVでも許認可してからじゃないと権力に罰せられることであろう。
だからこそ、なにかしらのあきれはてた自由をかんじられるのでわないかと重ってしまう。

現実を愛そうとして絵沢のもぎりお嬢さんに絡み
ふらり表れた中川梨絵に

このふらへらした若造は絡めとられていく。

お客さまは神様です

と絶対おもってない 残酷な挨拶は見事にラスト落ちがつき、やはりびっくりする。

それは安堵にも似た不思議な落ち

正義感や痛快感タル落ちじゃなく

なんだかもやもやした甘い物をはきだしたような不思議な落ちを見せられたようだ。だから印象に残る。
変だから。ヘンテコだから、唯一独自な気のてらいな世界観だからかもしれない。

意味わからん

でいいのかもしれません。が、少なからず本作は、男の映画であることは間違いない!

これ女性見ても何が面白いのこの映画っていわれる率半端ないですね。

フィルムを運んでいる悪人の夢にも見える、白日夢の意地悪な海岸ばたの足りない男による馬跳びの夢を海岸にガタガタに震えて濡れているのかも知れない、あの男がさ。

夢想させる歯車空回りの男のね、たんなる妄想かもしれない。

だから本作の無為無為な夢にバカじゃねぇと小馬鹿にしつつ、ぴょんぴょんに神代の夢に我々はいつのまにか強烈な見たことないイメージをびっちり植え付けられてしまう魅力がある!本作には。意味はようわからんけど。


さて
ま違いだらけの砂浜

馬跳びのフィルムの夢

神代版ニューシネマパラダイス

ぜひ!

昨年12月末鑑賞
本日資料みつつ書いた

追記
初期のロマンポルノ草創期(1971年から数年)の作品のほうがなんとなく面白くかんじるのはなんだろう?!

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