私、これパンフ買ったんですよね。劇場で、とってもおかしな感情になったんですよね。
もちろん1200パーセント わけわかんない。
という感想は、わかるんですが、この感情移入をさえぎるような 魅力も存在する という不思議な思いにかられます。そして 今は、かなりタケちゃん映画内では、私的に評価があがっているわけでございます。
それを見直したい という欲求から破格の千円という一枚価格で購入してさっそく見直しました。
あとは、思いをネタバレ前回でつらつら行きます。
日本一この映画について 考えてみてます、、、、。うそ。だけど近づきたいんです。この作品の魅力に。
冒頭は
戦場で死んだふりするタケちゃん が、銃口をむけられる んですよね。この男の夢想だけだった。
でもしかすると、この映画は終わりなのかもしれないですよね、、、。
つまりこの戦士の夢みる芸能人になりたかった夢のお話を夢想した 死の前のフラッシュバックみたいな感覚のお話でした という落ちです。それは、ここでおいておきます。
もうひとつは、二人のタケシが登場します。
こちらは、芸能界の成功者のビートタケシ。芸能人のタケちゃんの像なんです。
そして
金髪のタケちゃん。こちらは、浮かない、オーディションばかりでてるタケちゃんです。俳優志望で、下ずみのアルバイト男です。
この両者で ある意味「芸能界」を描きたかった。というのは、あると思うんですよね。
芸能界の 「成功者」と「夢に向かっている途上のヒト」を表現したかったのかなと。
ですが、本作の素晴らしいところは、(私は思いますがね、、)
その境界線を 一切説明しない という点ですね。省略するんです。かなり脳内の見る映像に近づけたような感覚だけで 編集はあわせてきます。
そこが素晴らしく また いままでの北野映画史上残る
難解さ
気持ち良さ・悪さ
爽快さ
突然、何っ感
その軽快なダンス、音楽
その夢
そのしあがりの漫才みせるの
という突拍子もない感覚が次々去来するんですね。
この映画はある意味キューブリックの「2001年宇宙の旅」のようなとにかく訳わかんないんだけどおもしろいんですね。
どれが映画「灼熱」の一場面なのか
夢なのか
現実なのか
映画の映画なんか
その男の夢想なんか
ぐちゃぐちゃなんですね。これを一切説明しない。これが本作の最大の魅力であり、欠点でしょうね。
わからんで本当なら終わりなんですよね。 なにこの映画が、普通のヒトの感覚です。
この終盤は、やっぱり「砂浜の作家」北野タケシは、海岸ばたで「ソナチネ」「HANABI」よろしく海岸で銃撃戦をやるんですね。それもこりもしなく
撮り方なんて雑もいいとこの 連打連発の適当な感じです、血もなにもなく 大量の立て持ち警察官となぜかだぶる内山、マッチャンコンビと次々出てきます。
そして このシーンで ハッとしますね。京野ことみさんが、踊るんですね。これは、AV女優の小森純なんですね。劇中裸で出演してます。
バレエ、歌(ヨイトマケ・美輪さん)、タップ を魅せますね。このイメージもすんゴイデスヨネ。タケちゃんにしたら、使ってやった というところだと思います。
この脳内イメージを映画で投影させるのは、フェリーニとかよくやってますよね。タケちゃんは、フェリー二の「道化師」大好きと映画本で言ってましたね。
人形であるという 芸能人はにんぎょうである 操られている おもわくにも見えますね。タケちゃんのイメージ内で。
美輪さんのイメージは、すんごくて 毛虫 花 ゾマホン タクシー(タケちゃんが若きとき就職したタクシー運転手のイメージ。「キッズリターン」「HANABI」で頻出するイメージです。) というタケちゃんイメージのショットが連鎖して続きます。
このドライブシーンもありますね。ぎゅうぎゅうずめのシーンは「みんなやってるか」でも登場します。窮屈、閉塞、行き詰まりのタケちゃんイメージです。これは最悪ですね。うるさいのがのって、しかも死体をかいくぐる運転をするという夢というわかりやすい夢しーん。
早乙女君も素晴らしい舞踊を魅せてくれます。若いですけどね。いまやまもなく公開「クローズゼロ」で映画出演です。
本作で一番強いのは、 岸本加代子さんだという ことですね。この映画ないでは、最強に嫌で、強烈なしつこいキャラ、ウザきゃらなんですね。タケちゃんの嫌悪の存在なんです。
すんませんこんな写真で、、、。とにかく この岸本さんは、貞子なみのしつこさとタイミングで かなり ホラーな存在です。
嫌こと言う、 金を数えさせる、めんどくさいことさせる、一言あびせる、みずかけるとにかく、タケちゃんの女性感の強烈な嫌悪感さえ感じますね。
札束を投げるシーンがあるんですが、 あれは、「ソナチネ」でもありましたね。花を投げてましたね。スローになります。とってもいいシーンなんですが、 受ける印象は、まったく違います。
本作は、もう逃避、投げ出したい感じですね。ああー逃げる、家返るよという感じ。金でもやるからそこから、立ち去りたい、あああもう関わるのも嫌という感じの札束投げの心象です。
こういうイメージの連鎖、連想、連結の映画でもありますね。これが、見たヒトのなかでつなげたり、離したりして、楽しめる私のような変態者 ならいいいんですがね、、、。「ソナチネ」は違うんですけどね。美しさみたいなイメージでした。
それも終盤のモンタージュは恐ろしくかっこよくて
イメージを浮遊させたり 空に放ったりするんですよね。めちゃくちゃ気持ちいいんですよね。
銃の光が 星になるなんて こんな表現した監督タケちゃんだけですよ だから
きゅんキュンと来るんですよね。
おんなじ芸人監督、松本人志、品川ヒロシ、ウッチャンとは、段違いに違う 差が イメージを表現するのに
言葉 現象 イメージ アクション なにを優先させるかが、わかっているのかわかっていないのか上記の監督作品とくらべると異質な違いありますよね。
様々な感情を書き立たせてくれます。
やくざの人たちは、本当にそういう人がいそうだし
テレビ界の人は、北野組の役者(渡辺哲、大杉連、寺島進、芦川誠、、、)がキタノブルーファン倶楽用に出演してくれてるようです。 ファンクラブのようそもありますよね。
私は、本作を タケちゃんのファンクラブ数学通信 もしくは、芸能界エッセイ、もしくは、キタノイメージ集のような作品に見えます。これをもう一回は、もうとれないとも思いますよね。「ソナチネ」が撮れないようにネ。「ブラザーズ」は、「アウトレイジ」に昇化したんですよね。
とにかく 本作を日本一 考えめぐらした好き好き!「TAKESHIS」 探究編でございました。